地元の県立高校が県大付属高校になる件
知人のfbシェアで知った、山口県立大学 付属高等学校説明会。
知ったのは11月4日。開催は11月8日。
知人のシェア元は、山口県立周防大島高等学校のfb投稿でした。
周防大島町に唯一の普通科高校、山口県立周防大島高等学校は、令和8年度から、山口県立大学付属高等学校になることが決まっています。
詳細がなかなか分からない状態が続く中で、ようやく一般向けに説明があるということで、議員でもある私も、参加してみました。
〇説明会開催の情報は、行き渡っていたのか?
参加者をみわたすと、中学生と思しきお子さんとその保護者、もしくは保護者のみ、あとは地域の子育ても終わっていそうな(お孫さんがいそうな)方々、そして中学校の先生。など。大きな会場に、思っていたより少ない人数でした。
たまたま知り合いの保護者さんが来ていたので伺うと、中学校から子どもがチラシをもらって帰っていた、しかし親に渡し忘れていて、なんと私のfbシェアで知ったとのことでした。
議員でもあり、中学校の学校運営協議会のメンバーである私も恥ずかしながらfbの知人のシェアで知ったという状況ですが、町の広報でも、ウェブサイトでも、公式ラインでも、お知らせはありませんでした。町の事業ではないけど、町内結一の公立普通科高校の話なんですけどね。町もかなりの支援を毎年していますし、大事な案件だと考えます。
〇周防大島高校の現状
2007年に開校した本校、それまで町内に2つあった普通科高校が統合して誕生しました。
こどもの人数が減り、また町外の高校への進学や町内の高専への進学もある中、この高校の存続にはかなり様々な方面から力が入れられてきました。
2018年からは県内で唯一、全国から入学ができるようになりました。
最近では、県外から10名前後が毎年入学されているそうです(2024年度は、全校生徒203名中28名が県外生)。
寮も完備されていますが、今年は専用寮が足りず、バスで通学が必要な距離にある、町立看護学校の寮の一部も利用されています。
町は、寮費の一部補助、通学費の一部補助(町外から通う生徒にも)など、様々な支援を行っています。
山口県では、県立高校の再編整備計画を立てており、本町を含む柳井地域・周南地域の高校は、令和8年度より5校が2校に再編されることになっています。
「県大附属高校」に選ばれたことで、その議論から脱した本校は、県立大学と共に、独自の教育と未来を切り開いていくことが求められます。
〇説明会で語られたこと
説明内容は、大別すると付属高校の設置理由と周防大島高校が選ばれた理由、そして付属高校の概要や学びの仕組みについてでした。
私が印象に残ったポイントは以下の点。
大学入試で、県内高校から100名程度の進学枠を設けているが、その中の最大20名を附属高校からの進学枠として確保する。
高校生の時から、県立大学の講義の一部を受講でき、進学後に単位にカウントされる。
進路希望に応じて選択的科目の幅がある(食品、福祉、簿記、公衆衛生etc)。
県立高校の入試より早めに試験日を設定するため、併願が可能。二次募集はなく、繰上げ補欠合格の可能性はある。
これまで中高連携校の中学校(町内中学校)からの希望者は、連携型入学(面接、活動の記録)があったが、県大附属高校となったら、連携選抜(3教科のテスト、活動の記録、調査書)での選抜となる。
県外からの入学は、これまで定員の30%を上限としていたが、県大附属高校となったら、上限は設けない。寮が足りないようなら拡充も視野に。
制服は新しいものにしたい。
〇受け止められる社会にならないと
”県内のこどもが大人になっても県内で働き暮らしてくれることを望む。”
県立大学と附属高校の議論の際、以前から、それが前面に出ているなとは感じていましたが、今回さらにそう感じました。
人口減少、人口流出が進む地域では、留まってほしいという思いは、それはそうだと思います。
ただ、私だったら、少し息苦しさを感じてしまいます。
地元が好きで即戦力として地元で働きたい人や、他県から来た生徒さんで、地元に帰って、または山口で活躍したいという人には、マッチするのかも。
となると、附属高校の誕生・成長を上回って、私たちの町や山口県が、働きたい、貢献したいと思える社会に(もっと)なれるように、しっかり取り組まないと意味がないものになってしまうと感じました。がんばろ。