有志で避難所体験会をやりました
前にも書きましたが、能登半島地震は、うちの町(周防大島町)にとって、地震災害を我がごととして考える大きなインパクトをもっていました。
周防大島町は、近年幸い指定避難所(災害の危険性があり避難した住民等を災害の危険性がなくなるまで必要な期間滞在させ、または災害により家に戻れなくなった住民等を一時的に滞在させることを目的とした施設)が開設されるような大規模災害は起きていません。
毎年のように、豪雨予報の際には、自主避難所(大雨・洪水警報発令時や台風接近などによる災害発生が予想される場合に、事前の避難を希望される方を対象に一時的に開設するもの)が開設されますが、多くの方が避難されているわけではないですし、自宅でやり過ごす方も多いです。
企画のきっかけ
友人と話している中で
実際、災害時に避難所生活を送らなければならなくなったとして、
体育館の床で、眠れるかしら?
トイレって、大丈夫かな?…出せるかな?!
と、悩んでしまいました。
今から不安な点があるのに、現実に起きたときが初回だと、すごいストレスになりそう…
そう思っている人は、案外他にもいそうだよね?
ということで、興味のある方を募って”避難所体験会”を企画実施することにしました。
関係各所のご協力のもと
地元の小学校に相談して、体育館を土日お借りして
参加予定の民生委員さんの紹介で、民生委員協議会さんから避難所運営ゲームHUGのセットをお借りして
そして何よりも、町役場の防災担当、総務課消防防災班の皆さんには、避難所道具の貸与と避難所に関するお話を依頼しようと伺ったところ、企画段階から相談に乗っていただき、当日も大変お世話になりました!
今回は、防災倉庫の中にある備蓄品を中心に、実際に組み立てたり使用したり、デモをしたりと、消防防災班の方々に教えていただきながら、参加者で実践することが出来ました。
様々な年代、性別、所属の方に参加呼びかけ
避難訓練だと、同じ集落の方々や、同じ職場・学校の中でやることが多いと思います。
防災勉強会だと、自主防災組織の代表や自治会長、消防団、民生委員など、いざという時にリーダーになったりサポートをする方々が中心になるのではないでしょうか。
今回は、当事者となり避難する人をメインターゲットとして、場合によってはサポートもできそうな方、いざという時の避難所生活が不安で事前に体験したいと思ってくれそうな方に、個別にお声掛けをしました。
また、医療介護系の仕事をされている方にもご参加いただきたくて、町福祉課さんを通じて医療介護系のミーティングの場で、情報提供をしていただきました。
町の後援をいただいたので、そういったお声掛けもとてもしやすく感じました。
結果、下は5歳から上は80代まで、男女半々くらい、町内の様々な地域にお住まいの方たちににご参加いただくことが出来ました。
民生委員、消防団の方も参加くださったし、小学生も何人か。
狙い通り30人程度の参加者がお集まりくださり、学びも多く楽しくもある体験会となりました。
参加者の危機感は様々
自己紹介や、HUGゲームの前のアイスブレイク(今まで体験した一番ひどい風雨は?)などを通じて、過去に大災害に遭遇して、被害を受けた経験がある方、東日本大震災の支援活動を行っていた方、高齢の一人暮らしの女性で、避難所生活をしたことがない方、子連れの避難が現実的か考えてみたいという方など。様々な想いで参加を決めてくださったことが分かりました。
事後の振り返りで出る意見も多面的
様々な地域・年齢・立場の方々が参加されたので、同じプログラムの体験を過ごしても、そこでの気付きは本当に視点が様々で、ハッとすることが多かったです。例えば
という感想もあれば
という気付きもいただきました。
参加者が体験を拡散してくれた
様々な属性の方々が、それぞれのツールで体験会での気付きや感想を発信してくださいました。
自分事として考えてくださる方々が増えて、「そういえばそんなとき、何を持って家を出るといいのだろう…?」「そんなにたくさん持っていけないよね。厳選せねば…」「普段から車にちょっと乗せたり、水やレトルト食品もストックしとくといいかな」などと、ちょっとずつでも備えてくださると、ほんといいなと思います。
以下は、周防大島町での子育て情報を発信しているブログ、「子育てリンク周防大島」の記事。イラストレーターもしている方で、むちゃわかりやすいまとめとなっています。
実行委員会の報告書
以下に、企画から実施、実施後、収支などをまとめた報告書のリンクを掲載します。有料ですが、よかったらご覧ください。「企画してやってみたい」という方にも、参考になると思います。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?