瀬戸内の古民家 ゼロエネルギーハウスを目指して~熱源を脱化石燃料
ジブリはナウシカ派で、中学高校時代はなけなしのお小遣いをつぎ込んでWWF会員。
大学では自然環境分野を学ぶ、生粋のエコ志向人間だった私。
といっても、今ではプラをなるべく使わないとか、資源ごみの分別をしっかりするとか、たまにゴミ拾いをする程度のエコ好き人間。
ゼロエネルギーハウスを目指す理由
〇気候変動対策にむけて私ができること
2019気候変動サミットのグレタさんの演説。
これを聞いて、ガーーーん。ショックを受けました。素直。
そうだった。私だってそう思ってた。なのにあれから30年。。。ごめんなさい。
今からでもできること、私にもできることって何だろう。
そんなことを考え始めました。
〇橋で本土とつながってても「島」。災害時のレジリエンス
2018年、私の住む瀬戸内の島、周防大島と本土をつなぐ唯一の橋に、貨物船がぶつかり、本土から給水されている水道管が断絶。風速5m以上で通行止めに。
このときは、うちの島以外は全く平常だったので、全面的に支援を受けることができ、お見舞いもたくさんいただきました。
しかーし!!40日以上続いたこの生活で、大災害時は島だけでしばらくサバイブしなければならないのだと痛感しました。
以上2つが大きな理由で、ちょっとずつ、ゼロエネルギーハウスを夢見てチャレンジを始めました。
熱源
自然エネルギーを駆使して、昨年までに、「脱灯油」をすることができました。
〇太陽熱温水器
うちの周りは、昔からほとんどの家(といってもいいくらい)が、屋根に太陽熱温水器を積んでいます。夏は熱湯ほど暖かくなり、冬でも天気の日なら結構温かいお湯になります。
〇薪ストーブ
薪ストーブは5~6年前に設置しました。当時はまだ少なかったですが、最近つけているおうちやお店が島内にも増えてきていると感じます。
玄関の土間に置いているので、建物に入った瞬間ほんわり暖かい。寝る前に薪をくべれば、朝まで火種が残っています。底冷えは防げる。
広葉樹の薪が最適なのでしょうが、うちの島はみかんの産地。ご近所さんからいただくみかんの剪定木も、いい仕事をしてくれます。油分が多く、よく燃えます。昔から風呂木にも使われていたのですが、薪風呂が減ってきて、いただくことが多くなりました。
〇薪風呂
もともと薪風呂だったこの家。何年物かわからないお風呂だったのですが、壁と柱の間の隙間がだんだん広くなってきたような気がして・・・
一昨年リニューアルしました。
リニューアル後も薪風呂。
設置できる左官さんが減っているそうで、光市から通ってきてくださいました。
うちの宿の名物にもなっています。寒い季節の薪風呂は、ほんっと心から温まってサイコーに幸せになれます。
〇温水で暖房も!薪ボイラー
そしてとうとう、昨年薪ボイラーによる温水供給&温水パネルヒーターを導入。灯油を使っていた暖房と、キッチンとお風呂のお湯が、脱炭素化!
こうして、脱灯油を果たしました。
薪が全て
やってみて感じるのは、
木質バイオマスエネルギーは想像以上に手間暇かかるということ。
薪を全て購入するのであれば、燃やすの自体は慣れればタイミングもわかり、楽しいし、ある程度気軽に取り入れられます。
しかーーし!すべての薪を自分たちで用意するのは、無茶大変。
それでも私は恵まれていて、ご近所からみかんの剪定木をいただいたり、公園整備のために出てきた雑木をいただいたり、夫がバイト先の造園会社から持って帰ったり、工務店さんが廃材や端材を分けてくださったり…。感謝しかありません。
切ってすぐ使えるわけではなく、乾燥に1~2年はかかるため、計画的にストックすることや、ストックヤードも気にしないといけません。
炉に入るサイズに切ったり割ったりも。。。
その点はマメな夫がほぼ対応してくれている(感謝)。
次号予告:古民家断熱にチャレンジ
では私は、せっかく彼が暖めてくれる部屋がなるべく冷めないように頑張ろうではないか!!
ということで、断熱男こと竹内昌義さんの情報をもとに、家で一番熱を放出してしまう「窓」について、断熱DIYを繰り広げつことにしました。