【微艶小説】記憶のかけら
私のことを見つけたあの子は
誰なんだろう
誰が仕組んだ悪戯なのか
運命の糸はつるつると
あの子と私を出逢わせて
私はあの子に発見された
お互いに忘れてしまっているだろう
けれど、きっと、
私のどこかに残されたsignを
あの子はちゃんと読み取った
私のことを見つけたあの子は
誰なんだろう
時間が経つにつれ
私もsignを感じる様になった
胸の奥の大釜を
ゆっくりとかき回されるような
かき回されて澱がゆっくりと
記憶の匂いをかすかに
はこぶ
あの温もりの中に
いまは、眠りたい
喜びの循環^^