見出し画像

顔の見える街づくりはお互いさまの第一歩 恩贈り記事Vol.100

今回でnoteの恩贈り記事、100本目。こんなにも書きたいことがたくんのテーマに出会えて、私は幸せです。いつも読んでくださっている皆さん、お互いさまの街を作り出している皆さん、お楽しみさまです&ありがとうございます!

これからも恩贈りで、心で繋がる温かい関係性を築いていければと思います。よろしくお願いします!

地域づくりは幸せな人づくり

私は、青年海外協力隊としてマレーシアでのボランティアを終えて帰国する頃から、地域づくりにとても関心ありました。地元の人たちが、自分が学びたいことと、自分が教えられることで繋がって、継続的で活発なコミュニティを創る。そんなことをマレーシアでやっていたので、帰国してもそんな地域づくりをお手伝いしたいなと思っていました。

今はすこーしアップデートして、「自分らしくいることで、誰かに喜んでもらえ、それによって自分も喜べるコミュニティ」を作りたいです。なぜならそこは、自分の存在意義を感じられる場になると信じているからです。

東根第一号のフードリボン加盟店

愛する故郷、山形県東根市にはなんと、フードリボンの取り組みをしているお店「佐藤錦」さん、があります。

佐藤錦さんでは、15時から17時まで、子どもたちが食べられる軽食(とは思えない、くらいたっぷりのお食事)を用意してくださっています。大人が、一つ300円のリボンを購入することで、そのリボンを手に取った子どもたちがご飯を無料で食べられるという仕組みです。

地元でも恩贈りの取り組みをしている会社があることが誇らしいです。


予期せぬ相乗効果でお互いさまの街づくり


さて、そのお店の目の前に、昔ながらの本屋さんがあります。子どもたちは帰宅してから、まずはその本屋さんで過ごします。そして3時になったら、お向かいさんにご飯を食べにいくという流れ。子どもたちからしたら、居場所のハシゴです。

毎回買い物をするわけでもないけれど、本を囲んで友だちとワイワイさせてくれる本屋さん。
自分がお金を払わなくても食べさせてくれるご飯屋さん。

そんな日常を過ごしている子どもたちが、それが当然じゃなくて、幸せなことだったんだなぁ、と振り返るのはいつかな。それとも、今すでにそれに気付いているのかな。そんなふうに想像するだけで、私が幸せになっちゃうなぁ。

あの子、今日、どうしたの?

さて、本屋さんでワイワイ過ごしているうちに、本屋さんは子どもたちの顔と名前を覚えてくれるようになりました。

そして、いつも来ている子が来ていないと、「あれ?あの子、今日どうしたの?」と気になる存在に。「あの子は今日、用事があるみたいだよ」、と聞いて、「そうか、今頃、何してるかな」と想いを馳せることでしょう。

子どもたちには家庭と学校以外に頼れる大人がいるし、大人にも自分の子以外の大切な子どもたちがいるし。

そういう繋がりって、なんて温かいんでしょう。

顔を知らない恩贈りが、顔を知っている人との繋がりを作る


この話を聞いて、私は感激しました。だって、顔を知らない恩贈り(フードリボン)が、顔見知りの繋がりを、食堂と本屋さんで作ってくれたんですからね。フードリボンやお互いさまチケットは手段で、それを取り巻く環境が人と人との繋がりを作る舞台となっているわけです。

そう!私はこんな街づくりがしたかった!

でも、これって、狙って作り上げたわけではないからこそ価値があると思うんです。懐の大きい大人たちが、当然のこととして、自分の想いを形にしたからこそ自然発生的に出来上がったゆる〜いコミュニティなのではないでしょうか。

懐の大きい大人が「ゆるコミュ」を広げる

こういう、「ゆるコミュ」って、お互いさまの街づくりにとっても大事なんです。

OMO-SHINE代表のでんちゃんは、息子くんに佐藤錦さんに友だちと行ってきたら?と声をかけたそうです。その待ち時間に本屋さんに行っていたら、その店員さんにも面倒を見てもらえるようになりました。
でんちゃんが本を買いに行くと、「あ、〜〜くんのお母さんですか?いつもお世話になっています。」「いえいえ、こちらこそ!」と話になるそうです。

親の知らないところで、我が子を見守ってくれている大人がいる。それを知っているから、自分の子ども以外も見守りたいんだ、とでんちゃん。

懐の大きな大人たちが、街のそこかしこで子どもの居場所をゆるーく提供してくれているんですね。

「あ、あの子」 顔を知っているのがお互いさまの第一歩

OMO-SHINE代表のでんちゃんに、東根みんな食堂についてインタビューをしてみました。

東根みんな食堂を継続してきてよかった、と思うたくさんのことの中のひとつに、「あ、あの子だ」「あ、あの人。」と思える、ゆるい知り合いをつくる場になれていることがあるそうです。

みんな食堂に来てくれた人同士で仲良くなってくれることがあって、それでお礼を言ってくれることもあるそうです。でも、そこまでいかなくとも、街中でぶらぶらしているときに見かけて「あ、みんな食堂にいつもいるあの人だ。」と思ってもらえたら、もう他人ではありません。

他人から知り合い、友だちへ

でんちゃんは、顔を知ることがとても大切なことだと語ります。友だちになるまでいかない、ゆるい繋がりの「あ、あのこ」は、なんでそんなに大切なの?と聞いてみました。

何も知らないと素通り顔を知っていると目が止まるし氣にかけるよね。例えば、迷子になっていた時に、見知らぬ子だも声を掛けづらいかもしれないけれど、顔見知りだと、「どうしたの?」と声をかけやすいよね。それに子どもも、顔を知っている人から声をかけられたら安心できるし。  

顔見知りは、その子に興味を持つ第一歩。「あ、あのこ」「あ、あの人」を作る「ゆるコミュ」って、想像以上に大きな力になりそうです。これって、お互いさまの街の根底だと思いませんか?

いいなと思ったら応援しよう!