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夢のような、 Guam, the USA
本当に行ったのか、記憶があやふやな旅がある。
パスポートに出入国スタンプがばっちり押されているので、幻であるはずないのだが。
大学時代の友人との、グアム行きである。
当時は今程、スマホカメラでバシャバシャ写真を撮る習慣がなかったにせよ、同じ年に別の友人と訪れたベトナム・ハノイは記録が残っているのに、この旅だけはすっかり抜け落ちている。
(保存失敗とか、スマホ壊れてたとかそんなオチ?まさかね…)
今でも朧げに脳裏に浮かぶのは、
週末弾丸旅のため、会社から羽田へ直行したこと。スーツ着てた。
深夜便の中で話したたくさんのこと。仕事。恋愛。将来。
まるで中学生や高校生が修学旅行中、夜通し友人と語り合うのにも似て。
その次の場面は、もうどこかのショッピングモールへ飛ぶ。
水着(=ビキニ👙笑)を試着しているうちら。
「これどうかな…派手すぎ??」
目の前で披露される、彼女の色白なもち肌を目の前にして
この肌を心ゆくまで堪能できる男、今の彼氏が羨ましいもんだ。
と、彼女の問いかけとはぜんぜん違うことを考えていた。
(当時は男じゃないとダメだと思っていた)
その次は、新たに調達したビキニを着て海の上で空を飛んでいるシーン。
パラセーリングに挑戦したから。
「ぎゃー!!!!!こわいぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
やったことのある人はわかると思うけど、パラセーリングって、ふたりで参加すると前後に並ぶ。で、このときは私が前、彼女が後ろ。
となると、彼女の絶叫が私の耳へ直接届くという構図に…
そ、そんなに叫ぶな…鼓膜破れるって。
最後は、たぶん日本へ帰る前日、どこかのレストランでラストディナーを。
あれ?彼女とふたりきりじゃないよ?
あぁそうか、慰安旅行で社員を全員連れて来たという中小企業の社長さんに声をかけられ、ご相伴に預かったっけ。女二人組だったり女一人旅だと、こういうことも稀に起きうる。
そして本当に最後は、その席で何故か、虫をたべてる自分。
前後の脈絡は全く欠落しているが、勢いで口の中に放り込んだこと、
なんかの幼虫みたいで、中身はなくなり側だけだったので、スナック菓子のようだったことだけは覚えてる。
旅の終わり間際、「また会おうね!」「また飲みに行こうね!」「彼氏にも会わすわぁ」「あんたの彼氏にも会ってみたい」等々と大いに盛り上がり連絡先を交換したけれど、結局どれも実現されることはなかった。後にも先にも、彼女と別の場所へ旅してもいなければ、グアムへも出かけていない。
よくよく思い出せば大学在学中、特段仲良くしていた訳でも、卒業してから頻繁に連絡を取り合っていた訳でもないのに。
こういうのが運命とかカミサマのいたずらっていうのかな?こんときは彼女との時間が必要だったんでしょ、と考えることにしている。
※2013年2月のおはなし。