小布施の栗からヒトラーまでvol.2『繰り返しで天下を取る』
🌟ザイオンス効果で天下を取った男
同じメッセージを繰り返し発信することでユーザーからの好感度を高めることを心理学の用語でザイオンス効果というらしいのですが、このザイオンス効果をうまく使って、ドイツの総統にまで、登り詰めた男がいます。
ヒトラーです。
彼は1923年11月のミュンヘン一揆という、いわゆるクーデターに失敗した後、ナチ党の行動計画を新たに練り直しました。
彼は合法的な方法で政権の座に就くべく、クーデター戦術は新たな「合法戦術」に置き換えねばならないと考え、その実現のためには、ナチ党は過激分派のイメージを拭い去り、大衆に基盤をつくる必要があるとしたのです。
そこで、その大衆動員を実現するため、政治活動の重点をプロパガンダに置きました。ヒトラーは自著『我が闘争』で既にそのプロパガンダの原則を記しているんだとか。
テーマや標語を絞る
あまり知性を要求しない
大衆の情緒的感受性を狙う
細部に立ち入らない
信条に応じ、何千回と繰り返す
そう、何千回と繰り返すザイオンス効果がヒトラーを総統まで押し上げたのです。