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【IT社会サバイバル】データを人質に取られる前に

【始まった「高いスマートフォンから安いスマートフォンへ」という流れ】
日本では円安もあり、iPhoneはこれからさらに高値になるという。しかし日本では最初に割賦方式で売られて安価に手にできるように見えた売り方をしたために、日本のスマートフォン市場のiPhoneのシェアは最近減少してはいるが、6割に近く、独占に近い。しかし日本の消費者も年々「賢く」なってきており、私の周辺でも「高いiPhoneからAndroidに乗り換えたい」という人が多くなってきたのを感じる。実際、地方都市に行って電車の中を眺めると、iPhoneを使っている人は少ないが、都会に出るとiPhone率がぐんと上がるのを感じる。それは残酷な言い方をすれば都会と田舎の所得の格差を見せられているような、そんな感じがする。

【個人データは人質?】
しかし、iPhoneからAndroidに乗り換えたい、というときに大きなネックになるのが「クラウド」だ。より正確に言えば「iPhoneのアップル社のクラウドに預けた写真などのデータ」だ。これを他の会社のクラウドや新しいスマートフォン本体にコピーするとき、面倒な操作が必要になる。しかし新しいアップル社の製品であれば、旧製品で使っていたクラウド上のデータをそのまま利用できることが多い。だから、高いなぁ、とは思っても、新機種もiPhoneにしてしまう、ということになることが現在は多いようだ。利用者からすれば、本当はiPhoneだろうがAndroidだろうが、自由に機種変更して行き来したい。しかしそれができない。自分のデータなのにデータをスマートフォンメーカーの人質に取られているように感じることもあるかも知れない。

【「第三者」のクラウドを普段から使おう】
こういう「メーカー縛り」はいざ機種変更となると大変な手間がかかり、機種変更の大きな足枷になる。これを「メーカーによるユーザーの囲い込み」という、マイナスの意味を持つ言い方で表現することもある。ユーザーにしてみれば大変に失礼なことをされた感じにもなってしまう。そこで、スマートフォンの使い始めからしっかりとお薦めしたいのが「第三者」のクラウド利用による、個人データ管理だ。第三者でなくとも、普段からiPhoneで使うクラウドに電話帳データや写真データを入れておくことをお薦めする。そうすれば、機種変更の時にデータを人質に取られることが少なくなる。要するに「iPhoneでもAndroidでも使えるクラウドに電話帳、スケジュール、写真データ、メールの過去データ等の管理を任せる」という使い方だ。私が思うに、これが一番賢いスマートフォンの現代的な使い方だ。

【Apple社のクラウドはApple製品のみが対象だが】
実は、Apple社のクラウドのシステムは、そこにどっぷり浸かると、非常に便利なものがけっこうあって、便利ではあるのだが、いざApple社以外の製品でそれを使おうと思うと、部分的にしか使えない、ということが結構ある。対して、AndroidはGoogle社のスマートフォンOSだが、複数のスマートフォンメーカーにそれが使えるように供給されているので、Apple社のiPhoneでも、Googleのクラウドが使えるくらい自由度が高い。たとえば、電話帳を普段からGoogleのアドレス帳にしておくと、そのアドレス帳はiPhoneでも、他のOSでも、さらに、WindowsPCやMacbookなどでも、クラウドのアクセスのためのIDとパスワードだけ(他の認証方法もある)で使える。Googleというと、Androidの元締め、ということだから、Androidでしか使えないかというとそうではない「太っ腹」なのだ。そのため、私はiPhoneを使っている人でも、普段からクラウドに写真データを貯めるとか、電話帳などもGoogleのクラウドにしておくことを、最近はお勧めしている。

【Googleって言うと「第三者」じゃないよね】
とは言うものの、Googleというと「第三者のOSの元締め」ではなく、Androidの元締めなので、ちょっと違うんじゃないの?ということになりかねない。ここで、本当の「第三者クラウド」を使いたい、という場合は、日本ではNTTなどの大手の会社のものを使うことが考えられる。世界的には他にもAmazonのものもあるし、WindowsのPCを使っているのであればMicrosoft社のクラウドもある。小さなクラウド企業では存続の問題がどうしてもあるから、クラウドを選ぶときは大手にせざるを得ない、と考える人も多いからだが。とは言うものの、Googleのクラウドシステムは多くの利便性が半端無く便利だし「PC」「Apple製品」「Android」いずれでも別け隔てなく使えるから、機種変更をしたときでも、スマートフォンにタブレットなどを増設したときでも、同一IDで全ての端末で同時に同じように使えるところがやはり強い。

【スマートフォン新機種ではiPhoneからのデータ転送が簡単なものもでてきている】
最近のAndoridの機種には、なんと、iPhoneと接続するケーブルとソフトウエアが付属し、それをiPhoneに接続するだけで、データ移行が簡単にできる機種もでてきているので、それを買う手もある。そして、データ移行した後は、全てGoogleのクラウドに載せてしまうのだ。その後は、今後機種変更があったとしても、全てGoogleのクラウド上にデータがあるから、機種変更も簡単になるし、再びiPhoneでもGoogleのクラウドシステムが使える。

IT機器のサバイバルは、自分のデータを自分で守ることから始めよう。

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