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あてにならない「ガジェットのユーザーレビュー」

【Amazonだけではなく】
最近は、様々なガジェットやサービスなのでユーザーレビューがネットでは山のように溢れつつあるが、いろいろあてにならないものが多い、と感じることが多くなった。商品を販売しているAmazonなどのサイトではユーザーレビューがポイントだが、使った方の日記がいいところで、個別の場合のバックグラウンドが語られていないで「ダメです」みたいな書き出しから始まるものも多く、よく読んでもなんだかわからない、というものさえ多くなってきた。

【YouTuberのガジェットレビューのいい加減さ】
最近はYouTubeでも動画で商品紹介、というのが増えているのだが、これもまたあてにできなくなった、と感じる。前にも書いたが、最近流行のワイヤレスイヤホンのレビューでも「高音のヌケが良くて、低音が締まっていて」みたいな、まぁ、個人の聴覚の個性はまるで無視しただけではなく、イコライザなどを使っているのか?いないのか?さえはっきりしないレビューも多く、定量的な把握が出来ないものも多い。「このスマホは電池持ちが良くて」なんてのもあてにできない。あくまでその人の使い方では、ということであって、載せているアプリでも、使い方(毎日何のアプリをどれだけ使うか?など)でも大幅に電池の持ちなんてのは変わるものだ。

【電池容量は関係ない】
実はスマホの電池容量について、2年くらい前からガジェットレビューでは気にしてあちこちで書かれるようになったのだが、それまでは気にしていなかった。しかし「何mAhの容量はすごいですね」みたいな表現は、意味がない。スマホなどの電子機器の場合は「本体がどのくらいの電力を消費するか?」のほうが、電池容量よりも効くことが多いからだ。特にスマホは載せているアプリの種類や数、OSのインプリメントの上手い下手、周囲温度、など、使っている個人に依存し変化するパラメーターが多すぎ、かつ使う人によって使い方の個性も違うので、「使って見たけど一日電池が持たなかった」のようなレビューはほとんど意味が無い。電池容量だけ書かれていても、本体の消費電力が大きいのか小さいのかで電池の持ちは変わる。スマホではないが、スマートウォッチでは既に「一回の2時間ほどの充電」で、「余計なアプリを入れていない購入時の状態で1週間電池が持つ」ものもあれば、同じ状況で1日しか電池が持たない機種もある。消費電力設計の上手い下手がこういうところに出る。大きな差ができるものなのだ。比較するなら「購入時」そのままにした上「使ったアプリの種類と時間」などが数字で把握できるデータを付けないと意味がない。それ以外のファクターもあるかも知れず、要するに「使ってみるまで本当のところはわからない」ものだ。

【デザイン?なにそれ?】
また「この色と手触りの素晴らしさが。。」と言っても、当然のことながら好き嫌いには個性があるものだから「それはあんたの場合でしょ」ということになるのは言うまでもない。こういうことをレビューされても、まぁ、どうでもいい情報で、自分に合うか合わないかは自分で使ってみるしか無い。デザインに関するレビューは見るだけ時間の無駄だ、という人も多いだろう。

【では、何をあてにするか?】
このところのガジェットのユーザーレビューのいい加減さは、そういうものが大量に見られる現在では特に気になることが多い。しかも結局は参考にさえならなかったりする。メーカーも販売業者も、ガジェット系YouTuberなどにお金を払って、広告代理店なを使わない「安価な広告」を打つのに慣れて来ている。そういうレビューに悪いことは書かれない。「辛口で言います」なんていうのでも、致命的な問題は出さない。では、どこに重きを置くかというと「トラブル時のトラブル対応」だろう。そこにメーカーの組織の体制の問題などが如実に出てくるものだからだ。ガジェットという「モノ」は、そのモノがメーカーと利用者のコミュニケーションの手段である、と考えると、サポートまで含めたサービス全体、特に異常時の対応などが、ユーザーレビューの対象として重視される時代になってきた。ユーザーレビューも、ここを重視してくれると参考になるのだが。

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