「DX化社会」は「ホンネとタテマエ」が許されない社会、という妄想か?。
【社会の裏側(ホンネ)がなくなっていく「DX」】
日本の社会は「ホンネとタテマエの社会」と言われてきた。別の言い方をすると「ハイコンテクストな社会」ということだろう。なにかが社会で起きたとき、あるいはなにかのイベントが立ち上がったりするとき「本当はこういうことがあって云々」という「検索できない」情報は「なかったことになる」のではなく、それも含めて、明確な検索対象として明らかであるかどうか?ということが重要な問題になる。なぜならば、遠く地域から離れた別の地域のことが「わからなければいけない」という要求が、世界的に求められているからだ。「鎖国」は許されない。それが「デジタル」による「DX」であるからだ。全てが地域以外の人間でも納得できる理由で説明できる、ローコンテクストなもので説明できなければ、存在が許されない。それが「DX化された社会」ということだろう、と、私は思っている。
【「DX化」は地球資源の浪費が許されない世界にやってきた】
SDG's、ESG投資などの新しい時代のキーワードの根底にあるのは、資源の枯渇などによる地球人類の滅亡をいかに止めるか?ということだ。そのためにはエネルギーなどの浪費や、浪費を生む社会の仕組みなども「許されない」ということになる。そうなると、これまでは「表と裏の辻褄をあわせるための出費」なども許されなくなり、やがて、浪費の多い不合理で非生産的な組織は淘汰され、世界の社会システムから切り離され、生きていくことができなくなるだろう。全ては人類存続のためのものとしてだけ、存在が許される。私は恐らくDXというのはそういう社会に向っている動きの1つだ、と考えている。「デジタル化」とは、おそらくそういうことだ。
【儲からないのは「悪」である、という社会】
社会の隙間でなんとか利益を得たりするのではなく、あくまで社会の公正で誰にでも明らかなしくみで生きていけない組織は、存在が許されなくなる。儲からないのをなんとか粉飾決算してきた企業は、粉飾決算が表に暴露され、組織存続を危うくしていくだろうし、それはあらゆる人や組織に及ぶ。儲からない組織はさっさと淘汰され、存続を許された組織だけが生きていくことができるようになるだろう。儲かって、存続できない会社はなくならないと、いつまでも社会全体の財を不明なままに浪費だけしていくことになる。そういう組織は組織を変更して生きていけるように体質改善をするか?あるいはなくすか。それは社会が断を下す。
【「DX」が目指すのは】
地球全部、人類全部をITで結び、地域ごとの問題を統合し、地球環境全部のバランスを取る。SDG'sもESG投資も、地球温暖化阻止も、この同じ流れの中にあり、それはDXで地域毎、全地球レベルでのバランスをとっていく。そのために、各地域レベルでも「ホンネとタテマエ」というような「非合理」は、排除されていく。「DXが目指すもの」とは、つまりそういうことだ。と、私は思っている。陰謀論でよく見るキーワード「世界統一政府(New World Order)」は、恐らく、それを「悪意のあるもの」と見ると、そう見えるのかも知れない。とは言うものの、おそらく、この流れは悪意はないものと考えても、止まらないだろう。やはり「淘汰」は起きるのだ。