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衛星インターネットの衝撃度
【SpaceXがやってきた】
2022年12月、あのイーロンマスク氏の「SpaceX」社の「Starlink」サービスが日本でも使えるようになった。高価だった衛星通信による世界で使える通信サービスが、高速なインターネット接続サービスとして庶民でも手が届く価格で提供された。実際の速度はほぼ一般向けの地上でのインターネット接続サービスと同等。価格も初期費用がディスカウント価格で36,500円、毎月のサービス料は6,600円から。
【2024年にはAmazonが同様のサービスを予定】
2023年初めには、通販大手Amazonが「Project Kuiper」を、2024年にリリース予定とアナウンスされた。家庭用のインターネット接続の価格と内容は現在のStarlinkとほぼ同じと考えられている。この発表で表示されているアンテナの大きさはタブレット端末ほどの大きさのものもある。
【衛星インターネットはスマホから直接衛星に接続】
一方、やはり米国のQualcomm社(スマートフォンの中心となる半導体SoCの設計開発メーカーとして有名)は「Snapdragon Satellite」をアナウンスしており、既に試作品の「衛星スマートフォン」のデモ映像を公開している(前記リンク参照)。
【衛星インターネットが変える世界】
Starlinkが一番乗りした一般消費者向け衛星インターネット接続サービスの一番の驚きは、その「利用料金」と「通信速度」だ。衛星通信のネックであったこの2つに、Starlinkは「答え」を示した。これが一般的になると何が起きるか?
【自宅にインターネットを引きたいんだけど】
あなたの自宅にインターネットを引きたい、と、電話会社に連絡すると、翌日、アンテナとケーブルを持った作業員が来てそれを設置していく。そのときから、あなたは会社で使っているようにインターネットも電話も自宅で使える。電話会社は自社の電話局設備や電柱、地下ケーブル、光ファイバーなどを作ったり維持する(その保守人員の人件費だってある)よりも、インターネット接続をSpaceXのような世界的衛星通信会社のインフラを使って提供するだけの会社になったほうが、売り上げも利益も上がるから、他社と競争しなければならない状況では、そうするしか生き残りの道はなくなるのだ。現在の巨大国内キャリアに代わる新キャリアが衛星で生まれる。としたら、これまでの巨大キャリアだってうかうかできない。電話だってインターネット接続で使える「IP電話サービス」を使えば良い。
【新しいスマホを買った!】
ネット通販で新しいスマホを買った。いま、届いた。アクティベーションキーを入れたら、その場で使えるようになった。街中、ヨットの上、山奥。どこでも使える。どんなサービスも使える。支払いは、いままでと同じだ。戦争をしている地域でも使える。地球上であれば。スマホの基地局?保守?なにそれ?
【動画映像は?電話は?】
●地上波テレビ?BS/CS?そんなものは、衛星インターネットでYouTubeを見ればいい。
●電話?衛星インターネットでIP電話を使えばいい。
そんな世の中が来るのだ。
これからのインターネットのビジネス、サービスは「衛星インターネット」というインフラをベースに、全て考え直す必要があることは、言うまでもない。