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スマートフォンのバッテリーの話(1/4)
【スマートフォンの電池は劣化する】
なにかと話題になる「スマートフォンなどの電池の減り」。そして、スマートフォンに一般的に使われている「リチウムイオン充電池」は、寿命がおよそ2年と言われている。充電したり使ったりしているうちに、大体2年で使うに耐えないくらい、容量が減ってくる。あくまで大雑把な体感だが、だいたい、2年使うと、おおよそ電池の持ちが半分くらいになる。購入当初は1日使えたスマートフォンの電池が2年くらいで半日くらいしか持たなくなる。
【モバイルバッテリーで対策】
電池の劣化対策の1つとして「モバイルバッテリー」というものがある、というのは、良く知られている。家電量販店にも多く売られているし、通販でも多くのモバイルバッテリーが売られている。外部にスマートフォンとは別の、容量の大きな充電池を持ってきて、スマートフォンと同時に充電しておき、外出などのときにスマートフォンの電池がなくなったときは、モバイルバッテリーから充電して使う。現時点で日本で多く売られているスマートフォンは、電池を素人が自分で工具なしで交換できるものが非常に少ないので、多くのスマートフォンでは電池の持ちが悪くなってきても新しい電池に自分で交換できないので、モバイルバッテリーを使うことが多くなった。スマートフォンを良く使う人は必ず1つ以上は持っているのではないだろうか?
【モバイルバッテリーは危険?】
そして、一方では「爆発する危険があるモバイルバッテリー」「爆発する危険のあるスマートフォン内蔵バッテリー」の報道も時々見る。モバイルバッテリーでなくとも、スマートフォン内蔵の電池でも「危険がある」というのだ。実際、電車の中で使っているとモバイルバッテリーやスマートフォンが爆発・炎上した、などの事故や、ノートPC用の電池が火を吹いた、などのトラブルはときどき報道される。とは言うもののモバイルバッテリーはもともと安全に作られているので、事故はあっても非常に少ない。事故が起きる確率が高いのは以下の条件が揃った時であることが知られている。
モバイルバッテリーの利用が2年以上。
古いモバイルバッテリーを使うのは爆発などの危険が伴うので、1年で新しいものに取り替えよう。高温になるところでの使用。
電池そのものが発熱するのでカバンの奥底などに入れての利用でも高温になることがある。充電するときは、カバンの奥底に隠すようなところにモバイルバッテリーを入れないように。また、夏の暑い直射日光が当たるところ、冬の暖房機器の近くなどで使わないように。落とすなどのショックを与えたとき。
モバイルバッテリーは「落とすと危険が増す」と心得よう。
以上の条件が揃わないようなモバイルバッテリーの利用が安全に使うコツだ。いや、モバイルバッテリーと同じ電池をスマートフォンやタブレット、PCでも使っているのだから、これらの充電池を抱えた機器は同じ事に気をつけなければならない。また、スマートフォン内蔵の電池もモバイルバッテリーも「賞味期限」がある。購入して2年以上のものは「使えない」ものとして、廃棄し新しいものを買おう。
【古い充電池の廃棄は気をつけて】
古い充電池の廃棄は、必ず販売店に相談するか、地方自治体のホームページに記載があるので、その通りにしよう。誤ってゴミなどに出さないようにしないと、ゴミを処理する工場などで爆発などの事故になることがあるし、もともと「有毒物」が多いので、環境にも良いことがない。充電池に使われている原材料は日本では産出されていないもので輸入に頼っているし、新しい充電池などの原料にもなるので、リサイクルされるのが望ましいからだ。特に最近のように海外との交易に問題が出てきている状況では「原材料リサイクル」は大きな地域への貢献になる。
続きへ(2/4) モバイルバッテリーは自作できるけど