新しくて確かな発見へ(#インガ律_02)
前回のインガ律では「科学とは何か」というそもそもの問いに始まり、インガ・サンガが参考にする科学哲学の態度を取り上げました。それは、科学哲学を「”もう始まっている科学”の方法を確かめる」ためのとして捉える態度で、それをカーレースにおける「ピットイン」に見立てて説明しました。
では、科学哲学にピットインしたとして、何を点検・整備すればよいのでしょうか?インガ律ではしばらく、自分たちが取り組んでいる探究・研究を点検したり整備するためのヒントを扱っていきます。
今回取り挙げるのは「推論」です。推論は、レースカーの喩えをひっぱれば、タイヤに当たるのではないでしょうか。レースやコースによってふさわしいタイヤが違うように、いま取り組んでいる探究・研究の性質によって、ふさわしい推論の方法が変わってきます。以下では、どんな推論の種類があるのか、それぞれの本質に迫り、それらをどのように組み合わせていけばよいのかを見ていきます。
01.「科学の仕事はミツバチの仕事」
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