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ふさわしい人になる

『僕は努力をする。だから、それにふさわしいものを
与えてください。
それ以上でも嫌だ。それ以下でも嫌だ。
僕は、自分のやってきたことにふさわしい人に
なりたい。』

この本の中の一節である。

この箇所を読みながら、息子のことを思い出した。

小中と、好きなこと以外しない息子に
先生たちは、ダメなやつ、という烙印を押した。
母親である私も、世間一般のラインに載せるべく、
あなたのためを思って、という常套句で、
『普通の』基準からかけ離れている息子を
責め立てた。

そんな息子が、自分の進む道を決めた。

僕は日本で1番の美大に行く。


えっ⁉️
どういうことか、わかってるの?

そして、高3の時、
「今年は受験しない」
と言い出した。


再び、えっ⁉️


日本で最高峰の美大。
受験生の段階で、みなさん、仕上がっている。
受験して、もし万が一受かってしまったら、
全然仕上がってない僕が、そこで学べることはない、と。

まさしく、ふさわしい人、をきちんと認識している。

母としては、まぐれでも受かった方がいいやん、
って思ったのだけど。

そして、彼はその大学を3度受験するが、
残念ながら、入学することはできなかった。

今は、合格した、彼にふさわしい大学で
誰にも負けない努力をしている、と豪語している。
将来、行きたかったその大学にいる人たちと
肩を並べるにふさわしい人になるために。



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