1.父の急死。
父が死去した。
親しい方や信仰の友には天に召されたと伝えた。
会社の方々には行きを引き取ったと伝えた。
この違いはなんだろう。
天の御国に行ってて欲しい、という願望の現れだと思っている。
2020年1月10日(金)朝の通勤途中の電車内。伯母から電話が。
車内だし取れなかった。降りたら折り返そう。
しかしすぐにまたかかってきた。
只事ではない。
伯母は両親宅の隣に住んでいる。その伯母から続けて2回電話。
これは両親に、またはそのどちらかに何かがあったに違いない。
車内だが、電話に出た。「もしもし?」
「美帆ちゃん(弟の妻)から聞いた?」
「いや、なにも。」
「あっ、ノリくん?!お父さんが倒れて今救急車が来ている、意識がないみたい」
まさか。
父とは元旦に元気に酒を酌み交わし、食欲も旺盛だった。
たしかに父は昨夏には直腸ガンの手術をしたが、回復も順調そうで健康だった。
伯母には状況が分かり次第(変わり次第)連絡をもらうこととして電話を切った。
嫌な予感がした。
もしかすると。
そんな疑念が頭に浮かぶ。
とにかく状況を伝えよう、電車を降り、職場まで徒歩の道のりで妻と弟夫婦のFBメッセンジャーを作る。
電話で聞いた内容を書きなぐり、送る。
職場に着き、状況を報告。
「今すぐ行け」と。
素直に従うことにした。
有楽町駅で乗り換えるべく歩いている時だった。
伯母からの電話。
「落ち着いて聞きなさい。今朝8:39、あなたのお父さん和夫さんはお亡くなりになりました。お母さんも心細いと思うから、できるだけ早く来て」と。
間に合わなかった。
家路を急ぐ道程で、なんとなく蝋燭の灯火が間も無く消え入るような、覚悟のような、悟りのような、時が来たような気はしていたが、まさか今際の際に間に合わないとは。
まさに今向かっていることを告げ、
弟には僕から電話することを伝えた。
弟に電話。
間に合わなかった、と告げた。
彼は泣き崩れた。
午前中に外せない仕事(撮影)がある、こなしてから向かわないと父さんに叱られるから、と。
プロとしてやりきってから来い、と告げ終話。
さっき作ったばかりのFBメッセンジャーに、間に合わなかったことをメッセージする。
あぁ。
翌日には私個人が主催するワークショップがあった。定員16名に対し17名の参加申し込み。参加・体験を楽しみにしてくれている方々のためにもなんとしても開催したかった。ファシリテーション代役をお願いできる方が頭に浮かんだ。電話して依頼してみた。が、「渡邉のクオリティを担保できる自信がない」と仰せ。残念だがリスケジュールすることにした。病院に向かうタクシー内でメールを書く。BCC送信をした。翌日のことだし、メールを見ずに来場してしまう方もいるかもしれない、見たら返信ください、と添えた。皆さん返信をくださった。父と家族への配慮の言葉とともに。(続く)
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