トニー・ウォルター『いま死の意味とは』(岩波書店)に収録されている写真

画像1 トニー・ウォルター『いま死の意味とは』の表紙に使われた写真。電車の中から撮影したイングランドの典型的な田園風景に心電図を重ね合わせた。本書で扱われるテーマがいくつも詰まっている。
画像2 イントロダクション 著者ウォルターの住むバース市に到着して初めて撮った写真。レストランのエントランスに白い鳩がいて、旅の始まりを案じているかのようだった。
画像3 第1章 何が問題なのか?:訳者がバースに滞在しているときにバース大学に向かう道で撮影。一瞬、階段を上っているのか、下っているのか、戸惑う。死は上昇なのか、下降なのか。何が問題なのか。
画像4 第2章 話すのは良いこと?:バース市内で開催されたデス・カフェ。会場はローカルなレストラン。訳者も参加した。
画像5 第3章 もっと良い死に方?:寄り添う二つの古い墓。ブリストル市内のアーノス・ヴェイルArnos Vale墓地で。
画像6 第4章 専門家は何が得意なのか?:事前決定書の用紙。訳者が参加したデス・カフェで配布。意思決定できなくなったときに治療を拒否すると宣言するもの。1には自分の個人情報、2にはかかりつけ医の情報、3にはこの事前決定を誰と話し合ったかを記載するようになっている。
画像7 第5章 なぜ葬儀をおこなうのか?:葬儀のクラウド・ファウンディングの貼り紙。バース・スパBath Spa駅の近くに掲示されていた。主に火葬の資金を募る。式は教会が無料でおこなう。余った募金は寄付されることになっている。故人はこの駅の近くの橋を管理する職員だったようだ。貼り紙の周辺には花やメッセージが捧げられていた。
画像8 第6章 どう遺体処理するか?:樹木葬。バース郊外のヘイクームHaycombe墓地の一角。墓地には火葬場が併設されており、遺灰が埋められたと見られる。小さな木の板が目印となっていて、近くに花が植えられていた。
画像9 第7章 どう喪に服すか?:天使となった幼児。バース郊外のヘイクーム墓地の幼児の墓から。幼児の墓には幼い姿の天使の像がよく見られる。幼くして亡くなった弟を天国の星と見立てた追悼文が添えられている。
画像10 第8章 距離とデジタル―どうつながる?:スマート・フォンを見ながら歩く若者。バーミンガム近郊の駅で。偶然にも椅子の上にレストランの紙袋があり、「君の家? それとも僕の家で?」という言葉が書かれている。これは恋人を誘う言葉だが、レストランの持ち帰り用の紙袋なので、「どちらの家で食べるか」という意味も兼ねている。
画像11 第9章 拡散する死:「死者の日」仕様のエレベーター。バース市内の商業地域。もとはラテン・アメリカの諸聖人の日にちなんだ祭り。
画像12 裏表紙:著者トニー・ウォルターが訳者をヘイクーム墓地に案内しているところ。夕方で墓地は西の方に面しているので、つい西方浄土を思ってしまう。何人かの男性が車のなかで物思いにふけっている様子だった。ウォルター先生は、男性は悲嘆の感情を表しにくいので、こんな風に仕事帰りに墓地に立ち寄って故人に思いを馳せているのかもしれない、と説明してくれた。

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