映画『イミテーション・ゲーム』で鍛える2022年に必要な考え方

2014年公開、ベネディクト・カンパーバッチの主演作。
第二次世界大戦のイギリスで、ドイツ軍の暗号解読に活躍した天才数学者の人生が描かれている。
『プライベート・ライアン』が表の戦争映画だとすれば、『イミテーション・ゲーム』は裏の戦争映画。

主なストーリーは暗号解読やスパイ戦を中心に展開していく。
けれどもそれだけではない。
主人公のアラン・チューリングを中心に、複雑な人間模様や社会情勢、そして極めて理不尽な現実が描かれている。

何事も単純化しがちな現代社会。
白黒とか善悪とか神クソ(汚い単語でごめんなさい)とか、何かと物事を二元化する表現があふれている。
情報が増えすぎたせいなのかな。その単純化のひとつに陰謀論がある。

陰謀論も世の中を単純化する手段の一つだ。
陰謀を企んでいる側と、それに翻弄されている社会と。
世界初のコンピューターをつくるのがこの映画のクライマックスのひとつだ。

面白いことにコンピューターは単純な組み合わせで計算をする。
ただその単純な組み合わせを膨大な数、膨大な回数、人間には全く及ばない速度で計算できる。
だから複雑な暗号を解けるのだ。

この映画は史実を元に描かれている。
何事も単純化できないし、もし自分が正しいことをしたとしても、その人生が報われるとは限らない。
複雑さを複雑なまま、理不尽な現実を理不尽なまま受け入れるための訓練に、この映画は使える。


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