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ここで立たなきゃ〇〇がすたる〜満員電車と妊婦とおじさん〜

神戸でマジックパパの帰り道、梅田行き阪急電車特急のドア隣の席に座った。
車内は満席。
ちょっと忙しい日が続いていて、疲れていたので席でホッとしてうつらうつらしていた。

岡本で10代後半のギャルっぽいお2人が乗ってきたようだ。
私のすぐ横、ドア前に立って賑やかにおしゃべりを始めたのがなんとなく聞こえている。
夙川に着いて乗客が入れ替わるも席はすぐに埋まり、2人は立ったまま。

ひとりが「だれもかわってくれへん」とつぶやいた。
するともうひとりが「みんなしらんふりやんな」と答えた。
ん?顔をあげると大きなお腹が目に入った。

おひとりは妊婦さんだった。
妊婦さんの友達が「腰、だいじょうぶ?」と気遣っている。
どうぞと席を立つと「次すぐ降りるんで」とおっしゃった。

けれど、ちょと強引に席を譲った。
妊婦さんは座って友達はその前に立って。
私はちょっと離れたつり革に捕まった。

彼女たちは次の西北で私に会釈をして降りた。
うむ、一駅分知らんふりでうつらうつらしてて、一駅分だけ席を立ったおっちゃんを彼女らはどう思ったやろか。
スマン、まさか妊婦さんとは思わんかったんや。

ということがありまして、正直席を譲るのに葛藤があったんです。
自分が疲れているからということよりも、一駅分気づいてなかったのに今更声かけるの恥ずかしいというか、バツが悪いというか。
でもちょっと思った。

私は50歳のおじさんです。彼女たちよりも30年長く生きている。
ちょっと恥ずかしいことも平気になっているのがおじさんの醍醐味じゃないか。
ここで立たなきゃおじさんがすたる。

ってわけで声をかけることができました。
でもね、その前に見た目ギャル風の若い彼女たちが、ちょっと周りに聞こえる声で「かわってくれへん」「しらんぷりやな」って会話していないと、ぼんやりしてるおじさんは気づけなかったんです。
勇気あると思ったし、格好いいとも感じたよ。

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和田のりあき/マジックパパ
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