選木の哲学−九戸山族
選木の哲学】
昨日、岩手県北で広葉樹の林業を営まれている鎌田博英さん
https://www.facebook.com/kunohesanzoku
から、
「随所に私が普段、山での作業をしながら師と話す同様の内容がちりばめられていて、嬉しくなる…」
と拙著「多様性〜人と森のサステイナブルな関係」
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B091F75KD3
に大変嬉しい便りがありました。
そして、鎌田さんらの山での日常を描いた素晴らしい動画のリンクを紹介いただきました。
「選木」という山の将来を方向づける、森林業家にとって最も大切な中心的な行為に関する哲学的な語りは、岩手訛りの穏やかで芯のあるメロディとなって心に静かに染みてきます。必見、必聴の奥深いビデオです。人間社会にとって大切なことが語られています。
- 選木は感覚が大事。言葉や文章にし難いもの。
- 言葉にし難いもののエッセンスを伝える方法として、人間は神話を使うようになった。
- 自然を察するという能力。でもコンクリートジャングルに住む人間は、自然がないから、察するという能力だけが残り、忖度(人を顔色をみる)に長けるようになった。
- 山は生死の縮図。汗を掻いて疲れる、すなわち死に近づくことで、山や木の声がより聞こえるようになる。
最後の方では、山の中で焚き火に当たりながら、ギターとハーモニカの心を引きつける演奏もあり、拙著「多様性」の最後を音楽の話で締めくくった私は、大いに共感し、共鳴しました。