部活動のはなし。
1.実はこの話。
もう、20年前から考えていたことなんです。実は卒論これがドンピシャのテーマで、そのころ、この話をすると「これは教育の話じゃない」って言われた記憶があります。
まあ、スポーツ庁の構想はあったものの、本当にできるとは思わなかったし、このころに論文書こうとすると資料がなくて困った覚えがあります。
4年ほど真剣に考えたテーマなので、人様よりは詳しいはずですし、知り合いの方が中に入られているので、僕なりの考えを述べさせてもらえばと思います。
このテーマ、大抵の人は通ってはいるものの、いまいちわかりにくいので、気になったニュースを貼り付けますので、お読みになられるとよく理解できるかなぁって思っています。
実はこの話、いろんな問題がごちゃごちゃ混ざっています。ほとんどは学習集指導要領とそれに付随する部活動の話を理解していればわかるのですが。何も読まないで妄想だけで書いている記事も多いですからねぇ。ちょっと調べればわかるのに。
これ、理解している人業界でも少ないのですが、「部活動」と「クラブ活動」って違うんですよ。混同されて使用されていますし、僕自身もたまにごっちゃになるのですが。
それぐらいややこしい話。
2.なぜ今、部活の地域移行?
教員の多忙化の話。
3.本質は根深いものがある。
20年前の卒論のはじめにを一部抜粋して載せます。
これ、2002年に書いた文章です。今と変わってないと思いません?しかも、下の提言に書いていることよりも問題いっぱいあるよってことなんですよね。
で、これ書いたときの結論の一因になったのが、この下に書いている文章。
結局、外部の人間が分からなくて怖いから、よく知っている教員にして話になるのです。これって怖くて、日本人の大好きな同調圧力も相まって、結局は学校が引き受けないといけない状況がずっと続いているって状況になった一つの要因だと思います。
4.提言を読んで。
で、今回の提言についてはこちらです。
こういうものを見る時のポイントなんですけど、本文を読んでいたら駄目です。あ、研究する人間はちゃんと読まないと駄目ですよ。なんですけど、行政に対して出すこの手のもの、提言であるとか、報告書であるとかは一番上の概要を読めばどうしていきたいのかがわかります。
とりあえず、下のリンクの概要を読んでみて帰ってきてください。
課題として挙げられているのは、①少子化、②教員の業務負担、③地域での学校と指導者、団体との間で連携がなされていないと挙げられているのですが、これ、ほぼ20年前と変わってないんですよね。3.の所でもお話ししている通りで、①と②は深刻化してますが、③についてはまだましになっているのかなぁってのが、僕の印象です。
で、ポイントなのが休日の地域移行なんですよ。ここポイント。
休日だけなんで、②についてはある種限定的なのかもしれません。地域の完全移行に持っていこうとしたいのですが、いきなりすると大混乱起こすのでとりあえずは休日からってことなんでしょうけど。
でも、この提言にはこういうことが書かれています。
平日までいくって書いてますねぇ。でも、受け入れ主体とかもありますし。どうなんでしょ。
他にも、スポーツ団体等の整備充実、スポーツ指導者の質・量の確保方策、スポーツ施設の確保方策、大会の在り方、会費の在り方、保険の在り方、関連諸制度等の在り方と具体的に現状と課題を挙げたうえで、行政の求められる対応と今回は本気なのが感じられます。
5.で、本当にできるのかな?
提言は本気なのは分かりますが、実際はそれに学校が対応できるかってやつです。
3.のところの引用記事でもそうですし、僕が気にしているのがこれ。
僕の予想では、もっと教員が反対するんじゃないのかなって思ったのですが、ご時世ですね。でも、したくない人は多いんじゃないのですかねぇ。個人的な感想ですけど。
部活動を指導したいから教員って一定数いますからね。その人が離職する可能性とか考えてないのかなぁって思ってます。
また、このことに関しては考察を深めてみたいと思います。