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制度設計って難しいよね。
1.新しい制度が導入されるようですが。
まずは、下の記事をお読みください。
免許更新制が廃止されてという記事は以前に上げさせてもらいました。その結果が教員不足ということですが、新しい制度が全く見えてきません。まあ、まだ何も表には出てきてないので、当然と言えば当然なんでしょうけど。
以前の記事、ご興味ある方はこれを読まれてから下のリンクから飛んで行ってください。
そこで、この記事を読んで、「国会もやるときはやるんだな」ってことが分かったので、私なりの解説を。
国会では、免許更新制廃止よりも、廃止後の研修のあり方が論点だったようです。
文部科学省は教員の免許更新制の発展的解消策として、「研修受講履歴管理システム(仮称)」を打ち出しているとのことで、こちらに対する論戦が多かったようです。
改正法が可決された際、衆議院では7項目、参議院では8項目の付帯決議がつけられました。付帯決議というのは、法律を可決させる際に、その議院としての意見を述べるものです。
付帯決議は以下の通りです。
(1)指導助言は教員の意欲・主体性と調和したものが前提で、十分に教員等の意向をくみ取って実施すること
(2)オンデマンド型を含めた職務としての研修は、勤務時間内に実施され、費用負担がないこと
(3)教委は、教員の資質の向上につながり、子どもの実態に即して教員が必要とする研修を実施すること
(4)多忙化をもたらすことがないよう十分留意するとともに、働き方改革の推進に向けて実効性ある施策を講ずること。教員から報告を求める場合には、負担増とならないように留意すること
(5)研修記録は、校内研修・授業研究、勤務場所を離れて行う研修も記載対象とすること
(6)研修記録の作成や指導助言は、人事評価制度と趣旨・目的が異なることを周知すること
(7)教師不足を解消するためにも、免許状を失効している者が申し出て再度免許状が授与されることに広報等で十分周知を図るとともに、事務手続の簡素化を図ること
※参議院では、上記の他、臨時的任用教員にも研修機会を確保するという項
目もあり。
2022.06.27最終閲覧
国会やるなぁって思いました。これなんだよこれ、って。
結局、校長の指導助言って、命令になるんですよ。助言でもなんでもなく。指導というか指示って意味合いが強くなるんですよね。この組織って。
とりあえず、権力を自己満足に使う人が多いからこうなるのですが、それにはもう一つの要因があるんです。
2.人には言うくせに。
もう一つの要因は、「教員のキャリア教育」っていうのが全くもって成立していないっていうことです。
結局、人がいない現場だから、右に左に動かすわけですよ。そうすると、若い教員はどうしたいかという前に、目の前にある仕事をこなしていかないと回らないし、自分のキャリアなんて考えている暇もなく、あっちこっちの仕事をさせられては消費されるってことが多いんですよね。
あと、「余人に代えがたい」という理由で同じ仕事を何年もさせられてしまうということもあります。そうすると、その学校にとっては有益かもしれませんが、ずっとさせられていた人はそれしかキャリアとして積めないし、その先に自分がどうすればと途方に暮れる場合もある訳です。
勿論、全く考えていないということはあるのでしょうけど、特に若い教員が自分がこうしたいということは言いにくい環境であることは間違いないと思います。よほど筋が通ってないとまず望みをかなえることは不可能でしょうし、それでもやっかんでくる人間はごまんといます。
各都道府県委員会で教員のキャリアについて書いてますが、それを読んでいる人に出会ったことがありません。結果、人事として毎年ほつれを縫うような人事しかできてないところが多いのではないのでしょうか?なんで、自分でキャリアを積み上げるって難しい世界なんだと思います。教員って。
子供のキャリア教育って充実はしてきましたけど、教員自身のキャリア教育って全く充実してないんですよね。教える立場なのにって思います。
3.つまるところ。
今回は、国会の付帯決議がまともなことを書いているのですが、今回は運用する側に欠陥があるからどうしたものかなぁって思います。
一つは助言する側の問題。助言が命令になってしまう問題ですね。教員の特徴を捉えられているのかも問題になると思います。高校や特別支援学校になってくると安全衛生委員会を設置しないといけないぐらいの人数になります。
それだけのパーソナルなことを校長一人で抱えきれるのか甚だ疑問だと思います。少人数の小学校ならまだしも。それですら僕は怖いと思っています。平気でお友達人事をされる方多いので。この世界は。
二つ目は教員のキャリア教育の問題。教員自身がどのような教員になりたいのかが明確でない問題と言い換えてみればいいのかもしれません。
若いころに明確にこうなりたいっていうのが少ないかなぁって思います。描きにくいという面もありますけど、自分のしたいようにことが動きにくいってのもありますね。特に分掌なんかでは。
あと、人がいないから自分がある程度慣れるまでにコロコロやることを変えさせられるまたは、専門過ぎてずっとその仕事をやらされる問題があります。
さらに、自分が楽したいからそのポジションに何年も居続けるっていう問題もあります。教員のポジションって最長3年で変わった方がいいというのが持論であって、3年でも人によっては長いですが、4年以上いて、エゴを出さなかった人は一人もいないですね。まあ、長くなればなるほど自分の好き勝手に仕事をする。勘違いして。
これはなんでもそうなんでしょうけど、上の立場になればなるほど、自分のエゴは慎まないといけないと僕自身は役についたときなんかはそう考えるのですが、真逆の考えの方が多いこと多いこと。この世界では。本当に多いですからねぇ。
結局、そういう人間に引っ掻き回されて組織ってグラグラになるんですよね。己の身の処し方って大事だなって。
あ、話がいつものように別の方向に行きましたけど、制度設計って難しいよねぇって思います。今回は運用側に大きな問題があるので僕自身はとーーーーーっても不安なのですが。
ともかく、新しい制度の概要を見たいものです。
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