奈良旅 2022秋~⑤ 錦秋の大和路
~はじめに~
この記事は、2022年秋に奈良へ旅した際の記録です。今年ではありませんのでお気をつけください。
奈良旅2日目、この日は雨。
「花嫁」にあいさつしてから奈良ホテルをチェックアウトし、小さな折りたたみ傘をさして向かった先は瑜伽神社。
前夜のまったりラウンジタイムに眺めていた本で偶然みつけたこの神社、これまで聞いたこともありませんでしたが、紅葉が美しいという文言と、奈良ホテルから極めて近いという条件でピン!ときて、行ってみることにしました。
細い道を3分も歩かないうちに到着しましたが、人の気配はありません。どうやらここも貸し切りで満喫できそうです。
案内看板によると、もとは飛鳥古京にあった社を平城遷都にともなってこの地へ遷されたそう。飛鳥ということばを見るだけでなんだかワクワクしてくる。
階段がみえますが、このくらいなら大丈夫!一段一段登るごとに朱色の鮮やかな社殿が近づくのと同時に、それを覆い隠すように参道の両脇からのびる木々の紅葉の美しさに目を奪われます。
黄一色でも赤一色でもなく、赤・黄・緑がそれぞれ輝きながら重なる様子がとても美しい。この多彩さはここ数年でいちばん記憶に残るものかもしれない。
さして広くない境内にはいくつかの摂社(スクナビコナもいらっしゃった)と万葉歌碑があり、雨の音しかきこえない静寂のなかでまったりと紅葉を味わうことができました。
これで十分満足でしたが、さて戻ろうと階段へくるりと向き直ったとき、
うわ、すごい!見て!
思わず声に出してしまうほどの光景が・・・
これは全て計算されたもの?それとも偶然の産物?
もう、美しいとしか言葉がでてきませんが、ほんとうに美しかったのです。たまたま来た場所で、こんなにも素敵な景色に出会えたことがとても嬉しく、心が震えました。
もう思い残すことはない、くらいの満足感で瑜伽神社をあとにして、そのままなんとなく春日大社方面へ。前日お参りしそびれたので今日こそはと思って行ってみましたが、この日は11月23日、新嘗祭のため残念ながら特別参拝の受付はお休みでした。
各地から献上されたお米(ながの米もありました!)や野菜などが並ぶようすを見ながら普通参拝したあとは、いつもの表参道を戻るのではなく東大寺方面へ抜けていったのですが、そこでもまた美しい景色が迎えてくれたのです。
ふつうの道路脇、ふとした場所でみつけた宝物みたいな光景。こういう場所をみつけるのが、どうやらわたしは好きみたいです。
雨の中を歩いてリュックはずぶ濡れ、ズボンの裾は泥はねで汚れ、写真を撮るにも傘がじゃま、だから雨の日はいやなんだよね・・といつもなら思うところ。でも今回はちょっと違う。
たぶん、この綺麗さって雨のおかげだよね?
友人と話しながら、錦秋の大和路を目にやきつける。
やっぱり奈良はいいなぁ。
また、来よう。
(おしまい)
ちょっぴりあとがき
わずか1泊2日の旅なのに、5回にわたる記事になってしまいました。いつになくハイペースの投稿に付き合ってくれた皆さま、本当にありがとうございます。
大好きな奈良は相変わらず素敵な場所でした。何度行っても飽きることなく、いつも違う発見がある。これからもライフワークとして、何度でも訪れます!ほんとは長期滞在して奥の奥までのぞきたいところですが。笑
これでようやくすっきりしたので、張り切って次なる旅にでかけられます。
それでは、短い秋みなさん楽しい時間をすごされますように。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。
<奈良旅 2022秋シリーズ 全5回>