知らない匂いに離れていた時間を思う
3月31日
ついに、長男の幼稚園が本当に終了しました。
先日卒園式の記事をUPしたところですが、実は卒園式のあとも預かり保育が可能の園だったので本人の希望で何日も登園していたのです。
3月31日17時過ぎにお迎えに行くと、たくさんの園児とママが桜舞う園庭で最後の幼稚園生活を惜しんでいました。
長男が使っている教室へ迎えに行くと、駆け寄ってきて「最後なの…」
と顔を歪めて抱き着いてきました。
ふと、入園した頃のことを思い出しました。
入園後翌日からコロナ休園になり、再開したのは約2か月後。
初めての園生活から帰ってきた息子を抱きしめたときに、
その汗ばんだ体からは、馴染みのない匂いがしました。
幼稚園の匂い
ずっと家庭保育で育てていて、母子離れたことがなかった私にとって、
その匂いが、離れていた時間を思い起こさせて胸がソワソワと落ち着きませんでした。
こんなに匂いが残るまで離れていたんだ。
その匂いを嗅ぐたびに
子どもが幼稚園で頑張っている時間を日々感じていました。
最期の登園日に、抱き着いてきた息子を抱きしめたときに、
あの匂いの違和感を感じませんでした。
いつの間にか、あの匂いは日常になり、息子も幼稚園を自分の居場所にしていたようです。
桜の花びらが舞い散る園庭で、最後の時間を過ごして肌寒くなるころ
大きく手を振って幼稚園を後にしました。
子どもたちがこれからも、たくさんの場所で、たくさんの人に囲まれて、様々な経験をする。
それを一番近くで見ている時間はそう長くない。
一週間後には長男は小学校に入学します。
また、違う匂いをつけて家に帰って来ることでしょう。
楽しみでもあり、少しだけさみしくもあるそんな春の日です。