nori ノリさん

日々の備忘として。 普段はサラリーマン。音楽を楽しんだり、読書したり。 高校からの友人と音楽したり、ギターを弾いたり。 https://www.youtube.com/@emms0808

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複雑な世界を理解するためのカントの視点と思想

この記事では、18世紀のドイツ哲学者イマヌエル・カントの主要な思想について解説します。カントは、「純粋理性批判」を著し、人間の認識能力の限界を明らかにすることで、それまでの哲学に大きな転換をもたらしました。難解とされるカント哲学ですが、身近な例を交えながら、カントの思想のエッセンスを掴み、複雑な世界を理解するための新たな視点を獲得できるよう努めます。特に、「客観的な世界」は認識できないという彼の思想は、現代社会においても重要な示唆を与えてくれます。 1. カントが提起した問

    • 人生の3大タスク:仕事、交友、愛

      私たちは日々、様々な人間関係に囲まれて生きています。家族、友人、恋人、同僚...。これらの関係性は、時に私たちを支え、時に悩ませます。アドラー心理学では、こうした対人関係こそが人生の核心であると考えます。「すべての悩みは対人関係の悩みである」というアドラーの言葉は、この考えを端的に表しています。 では、なぜアドラーはそこまで対人関係を重視したのでしょうか?それは、人間が本質的に社会的な存在だからです。私たちは、他者との関わりの中でしか、真の「個人」にはなれないのです。 避

      • 競争から協調へ:視点を変える力

        私たちの人生観は、しばしば幼少期の経験に強く影響されます。特に、家族関係や学校生活での出来事は、その後の人生における自己認識や対人関係の在り方を大きく左右します。しかし、過去の経験が現在の自分を決定づけるという考え方、いわゆる「原因論」に縛られすぎると、自分の可能性を狭めてしまう危険性があります。 多くの人は経験から、人生を一種の競争として捉えています。学校での成績、就職、恋愛、社会的地位など、あらゆる面で他人と比較し、勝ち負けを意識してしまいます。この「競争の意識」は、一

        • 優越感の正体

          私たちの社会で、しばしば目にする「優越感」。一見、自信や自尊心の表れのように見えるこの感情は、実は複雑な心理メカニズムの産物です。今回は、優越感の本質、その形成過程、そして私たちの日常生活や人間関係にどのような影響を与えるのかを掘り下げてみましょう。 優越感とは何か?優越感とは、自分が他者よりも優れているという感覚です。しかし、心理学的に見ると、これは単純な自信の表れではありません。むしろ、内面に潜む不安や劣等感を打ち消すための防衛機制として機能していることが多いのです。

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        複雑な世界を理解するためのカントの視点と思想

          すべての悩みの根源は対人関係から?劣等感から?

          人生の悩みは尽きないものですが、その根源はどこにあるのでしょうか?アドラー心理学では驚くべき主張をしています。「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と。この一見極端な考えは、私たちの日常生活や内面の葛藤をどのように説明するのでしょうか? 対人関係:悩みの根源アドラー心理学におけるこの主張は、一見すると狭い視野に基づいているように思えるかもしれません。しかし、日常生活を振り返ってみると、その真実性が見えてきます。 例えば: 仕事の悩み:上司との関係、同僚との競争、顧

          すべての悩みの根源は対人関係から?劣等感から?

          自己嫌悪の真の目的

          自分のことが嫌いだと感じる人は少なくありません。しかし、アドラー心理学はこの自己嫌悪に対して、新たな解釈を提示します。それは、私たちが無意識のうちに「自分を嫌う目的」を持っているという洞察です。 無意識の決心多くの人は、自分に長所がないから自己嫌悪に陥ると考えがちです。しかし、アドラー心理学では、これを逆転の発想で捉えます。つまり、「自分を好きにならないでおこう」という無意識の決心があるからこそ、短所ばかりに目が向くのだと考えるのです。 症状の裏に隠れた「善」この考え方は

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          不幸は選択か運命か

          人生の不幸は生まれながらに決まっているのか、それとも私たち自身が選び取るものなのか。この問いは、人類が長年向き合ってきた根源的なテーマです。アドラー心理学は、この問いに対して挑戦的な答えを提示します。 「与えられたもの」vs「選び取るもの」多くの人は、自分の人生が「与えられたもの」によって決定づけられていると考えがちです。裕福な家庭に生まれるか、貧しい家庭に生まれるか。才能に恵まれているか、そうでないか。これらの要因が、人生の幸不幸を左右すると信じています。 しかし、アド

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          「変われない」は言い訳にすぎない?

          私たちは誰もが「変わりたい」と願っています。しかし、多くの人は「変われない」と諦めてしまっているのではないでしょうか。この「変われない」という思い込みに、アドラー心理学は真っ向から異を唱えます。 「原因論」vs「目的論」:人生を見る2つの視点アドラー心理学の核心は、「原因論」から「目的論」への転換にあります。従来の心理学では、現在の状態を過去の出来事(原因)によって説明しようとします。例えば、ある人が引きこもりになった原因を、幼少期のトラウマに求めるといった具合です。 し

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          コミュニケーションを効果的に行うための3つのフレームワーク

          ビジネスの世界では、効果的なコミュニケーションが成功の鍵を握ります。特に、多忙な上司や重要なクライアントに対して、限られた時間で自分の考えを的確に伝えることが求められます。本記事では、そのような状況で役立つ3つのフレームワークを紹介します。 1. エレベーター・テストエレベーター・テストは、エレベーターで移動する短時間で重要な報告を行うためのフレームワークです。 適した場面: 時間が極めて限られている状況 忙しい上司や重要な意思決定者に簡潔に報告する必要がある場合

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          競争環境を制する、ざっくりファイブフォース分析

          はじめにビジネスの世界で成功を収めるためには、自社を取り巻く競争環境を正確に把握し、適切な戦略を立てることが不可欠です。その強力なツールとして注目を集めているのが、競争戦略の権威マイケル・E・ポーターが提唱した「5 Force分析」です。この分析手法は、企業の外部環境を5つの競争要因から多角的に探ることで、より効果的な戦略立案を可能にします。 5 Force分析の概要5 Force分析は以下の競争要因で分析します: 新規参入者の脅威 売り手(サプライヤー)の交渉力 買

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          空・雨・傘で解決力アップ!

          ビジネスや日常生活で直面する問題を効果的に解決するには、適切な思考法が欠かせません。本稿では、「空・雨・傘」と呼ばれるフレームワークを紹介します。これは、仮説思考の一形態でもあり、事実の認識から解決策の導出まで、論理的に思考を進める上で非常に有効です。 フレームワークの概要「空・雨・傘」フレームワークは、以下の3つの要素で構成されています: 空(ファクト):現在の状況や事実を客観的に把握します。 雨(解釈):把握した事実が自分にとって何を意味するのか解釈します。 傘(

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          プロジェクトの成功を左右するコミュニケーション:「アイスクリーム味のチャーハン問題」を解く

          はじめにプロジェクトが計画通りに進まない原因の多くは、コミュニケーションの問題に起因しています。本記事では、身近な例を用いてプロジェクトにおけるコミュニケーションの課題と、その解決方法について考察します。 「リンゴが欲しい」の真意を探る「リンゴが欲しいから買ってきて」という簡単な依頼でさえ、実際のプロジェクトでは複雑な問題になり得ます。依頼者の真の意図を理解するためには、以下のような質問が必要です: リンゴの種類(赤いリンゴ、青リンゴ)は? 必要な数量は? 産地の指

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          仮説思考力を磨く

          ビジネスの現場では、問題解決のために仮説を立て、検証することが重要です。本記事では、仮説を構築するための効果的な方法として、分析結果の読み解き方とインタビュー技術に焦点を当てます。 仮説を思いつくタイミングBCGの社内アンケート結果によると、コンサルタントが仮説を思いつくタイミングは以下の通りです: ディスカッション中(最多) インタビュー中または直後 突然のひらめき じっくり考えているとき 仮説の立て方に定石はありませんが、これらの方法を意識的に活用することで、

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          仮説思考の実践

          仮説思考の実践方法1. 問題発見の仮説を立てる まず、問題の本質は何かを仮説として立てます。例えば、「売上げが伸びない原因は、ターゲット顧客層の変化に対応できていないからではないか」といった具合です。この段階では、直感や経験、限られた情報から大胆に仮説を立てることが重要です。 2. 問題解決の仮説を立てる 問題の原因に対する解決策を仮説として立てます。「若年層向けの新商品を開発し、SNSを活用したマーケティングを行えば売上げが回復するのではないか」などです。複数の解決

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          多すぎる情報は意思決定を遅らせる

          情報は集めるよりも捨てるのが大事現代社会では、意思決定の速さと質が成功の鍵を握ります。しかし、多くの人が「より多くの情報があれば、より良い決断ができる」と考えがちです。これは大きな誤解です。実際には、情報が多すぎると意思決定が遅くなり、チャンスを逃す原因になることがあります。 情報の質が量に勝る 意思決定に本当に必要なのは、選択肢を絞り込むのに役立つ情報です。例えば、レストランを選ぶ際、「友人は和食が苦手だ」という情報は決定を容易にします。一方、「イタリア料理はどうか」

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          仮説思考ってなんだっけ?

          はじめに:情報過多時代の意思決定ビジネスの世界では、日々様々な問題解決を迫られています。多くのビジネスパーソンは、より多くの情報があればより良い意思決定ができると信じています。しかし、この考え方には落とし穴があります。情報収集に時間を費やしすぎると、肝心の意思決定が遅れたり、「エイヤッ」で決めざるを得なくなったりすることがあります。 仮説思考とは仮説思考とは、限られた情報をもとに、早い段階で「仮の答え」を持つ思考法です。この「仮の答え」が仮説です。仕事ができる人は、十分な

          仮説思考ってなんだっけ?