紙タバコ

昔、4年前洋服のお店で働いていた時の綺麗な女性の話をします。
その女性は、肩ぐらいの髪の長さで細い目でヒールの音を鳴らしながら、綺麗な空気を纏う人でした。
ある日職場の飲み会に誘われました。私は職場では最年少で、いつも会話の端っこで笑みを浮かべるだけでした。その日も私は関係ない話と思っているとその女性が君も行こうよと言ってくれました。
居酒屋に入って、席に着くと彼女は一本煙草を咥えました。目線を着火する先に配りながら、人がいない方向へ煙を吐いていました。女は煙草の先を灰皿の箸に擦り付け、尖った鉛筆のようにしていました。汚く灰が積まれていく私とは対照的に彼女の灰皿には真ん中にフィルターがあってその周りを覆うように、綺麗にハイが積まれていました。

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