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想定はミルフィーユの層のようなもの

先日、盛大にやらかした。

ファミコンの「スターソルジャー」や「忍者ハットリくん」「迷宮組曲」などのBGMを手がけた作曲家・国本剛章さんのYouTube生放送に、セルフユニット『牧歌電子』名義で光栄にも電話出演する機会を戴いたのだが、猛烈な遅延が原因で会話が成立せず、パニックになる一幕があった。

その時の様子がアーカイブに。今観てもまあまあ恥ずかしい…
(国本さんが僕に電話をかけるあたりから再生されます)

作曲者の国本さん自らが主催する『 PCエンジン "カトちゃんケンちゃん" BGMアレンジコンペ 』にて、裏事情では、「自分が出したアレンジ楽曲の紹介の後、電話がかかってくる」という段取りだった。
自分の曲の紹介も含めて、今か今かとワクワクしながらスタンバっていた。

そしていよいよ自分の曲がかけられ、出番まであと少し。

…あれ?

何故か「曲が鳴っている間に」電話がかかってきたのだ。

こういった時、都合良く人間は考えるもので、僕は「ああ、曲の少し前からすでに電話を繋いでおき、曲終わりでシームレスに会話が始まる構成なんだな」と勝手に考え、その体で会話していたのだが、ある段階で

「いや、違うな」

と感じた。

動画を観て戴ければ分かるのだが、他の人のも含め楽曲が流れている間、国本さんは画面上でずっと聴いている構図なのだ。
なのにこうして本人(と思われる声で)電話がかかってきて話している。
…だとしたら今話しているのは誰だ??という疑問を持ち、そこで初めて

「あ、トラブルだ」

と言う事に気づいた。

この当時、僕は ノートPC と「通話可能な Bluetooth イヤホン」を介して動画を視聴し、これまた裏事情だが、通常の電話機能ではなく、"Facebookメッセンジャーの通話アプリ" を介して電話を受ける手はずだった。
生放送前に一度リハーサルとして通話を試し、問題ない事も確認済だった。

ただ、自分がライブを "遅延前提で視聴している" ところまで一切計算できていなかったのだ。

さらに言えばこの Facebook メッセンジャーの通話、Bluetooth さえ繋げばノートPC上でアプリを立ち上げ通話する事も可能なので、それも設定していた。

ぜんぶ含めて、大幅な遅延の一因となったのかもしれない。

僕の「ものぐさ一元化戦法」 が、今回は蛇の道を示してしまった。

つくづく、人生は想定外の事が起こるものだな。

そのあたりも踏まえて動画を観てみると、僕の心理状況が垣間みえてより滑稽なものに見えると思う。

***

失敗は大きな目線で「サンプルの取得」「データの蓄積」と捉えたい。
ミルフィーユの層のように、たとえ脆く儚くも、想定の種類を積んでいき、失敗を経て美しく整えていくしかない。

めちゃ恥ずかしい思いをしはしたけれど、当然局地的なパニックには陥りながらも、頭の中では一生懸命「今何が起きているか」意外と冷静に体系化に努めていたのかもしれない。

これもまた一つの学びだなと思い、次回に活かすことにします。
国本さん、そして視聴者の皆さん、本当にご迷惑をおかけしました…。
でも楽しかったです。

今日はこんなところで。

***

PCエンジン カトちゃんケンちゃん「空ステージ」BGMをモチーフに『Shimura Only Knows』という曲を作りました。
(こちらは楽曲の始まりから再生されます)


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則宏史(noreason studio)
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