TXT TAEHYUN & MV’Frost’考察:時の旅人
今回はテヒョンの考察です。
TXTの過去作品と神話を手がかりに彼の「宿命」を読み解きます。
Frostの木
2nd ALBUM『The Chaos Chapter: FREEZE』に収録されている曲「Frost」
この曲は、自分に与えられた運命に気づいた後、混乱する少年の心を‘霜’にたとえて作られた曲です。
FrostはMVも公開されており、その中で5人は謎の占い師によって配られた“運命のカード”でそれぞれの運命に通ずる場所に導かれます。
テヒョンが導かれた場所は「空の海の木」
これは北欧神話に登場する架空の木“ユグドラシル”ではないかと思われます。
ユグドラシルは別名 World Tree (世界樹)
9つの世界を内包し世界を体現する存在とされている巨大なトネリコの木です。
ユグドラシルの幹は3つの根に支えられおり、人間界を指すアースガルズ、霜の巨人の住む世界、世界の最下層にあたる氷の国ニヴルヘイムに通ずると言われています。(※諸説あり)
この木にはリスが棲みついており、各世界に情報を伝えるメッセンジャーとなっています。(リスがメッセンジャー…ほう…)
霜の巨人の元へ向かう根のすぐ下にはミーミルの泉があるとされていますがこのミーミルの泉とユグドラシルにはとある神話があります。
片方の目の代償
北欧神話に登場する主神 オーディン
彼はカラスを従えて情報を得ていたとされています。
FrostのMVでもテヒョンの周りにカラスが群がっており少し関連性が見えてきます。
オーディンは神でありながら知的欲求が強く自らもあらゆる場所へ足を運んで世界のことを知っていきました。
そんなオーディンが目をつけたのがユグドラシルの根元にあるミーミルの泉でした。
なぜなら、この泉の水を口にするだけで優れた知恵や知識が授けられるという噂があったのです。
しかし泉を守る賢い巨人ミーミルは、オーディンに、泉の水を飲む対価として「片方の目」を差し出すように言います。
オーディンは一瞬ひるみますが、知識を得るためには安いものだと覚悟を決め、片目を差し出して泉の水を飲みます。
その瞬間、オーディンの頭は膨大な知識で満たされるのでした。
「片方の目」といえば、思い出すMOAは多いでしょう。
Nap of a starのMVでテヒョンの代償を表しているのは目でしたよね。
そして、オーディンはルーン文字という知識も習得するようになります。彼はユグドラシルの枝に縄を結んで自らの首を括り、9日間自分の身を生贄にしました。
空の海の木にぶら下がるテヒョンはユグドラシルで自分を犠牲にするオーディンを表しているようにも見えます。
片目と引き換えに知識を得たオーディンはやがて「いつの日かアース神族は巨人族と戦い、世界とともに滅ぼされる運命にある」ことを予言します。
自らを犠牲にし知識を得たものの、オーディンは世界の終わりを知ってしまうんですね。
テヒョンも同じように代償と共に“世界の終わり”を知ってしまったのでしょうか。
旅の序章
過去の考察で、ボムギュは“世界の終わり”を知っており“繰り返される最期の舞台に縛られている”と読み解きました。
これは彼の宿命でもあり、Frostの歌詞やMVでもそれが表されています。
ボムギュが導かれた場所は「フラクタル洞窟」フラクタルというのは「同じようなことの繰り返し」を表します。(※あまりにも大雑把な表現なので気になる方は調べてみてくださいね)
そしてボムギュは歌います。
さて、テヒョンも同じように“世界の終わり”を知っているとしたら彼は何をし続けているのでしょうか。
それは「手がかりの探索」です。
‘Questioning Film - What do you see?’ でテヒョンが見ていたものは「CLUE = 手がかり」
そしてThe Dream Chapter: ETERNITYのConcept Photo 'PORT'の中でも "戻る方法を探したい" とテヒョンは残しています。
テヒョンは探索をし続けてきましたがFrostから探す以外の行動を起こすようになってきています。
まずFrostのMVの結末を見てみるとテヒョンは謎の占い師の手元にあった魔術書を持ち出して元の世界に戻ってきます。
そしてThursday's ChildのPreviewで火をつけていたのは服装からみるにテヒョンです。
「火」=「終わり」を表すのなら意図的にテヒョンは終わりを迎え入れているようにも見えます。彼はこれまで見つけてきた手がかりをもとに動き出したのかもしれません。
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本記事はYouTubeの内容を抜粋しテキスト化したものです。
動画に含まれている引用作品や文献等はYouTubeにてご確認ください。
ーNOREARIKA