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『ごく普通の鹿のゲーム』でRTA in Japan に参加してきましたの巻

追記:2022年9月1日(木) 20:40
ぼぶそんさんのnote記事を追加

大盛況だったイベント『RTA in Japan Summer 2022』に参加してきました

実は『RTA in Japan』は今回で3回目の出場となるのですが、これまで全く文章にしていなかったので今回を機にまとめることにしました

RTAをはじめた経緯やらも書こうと思ったのですが、この記事が倍以上の長さになりそうだったので今回のイベントのことのみに絞って書いていこうと思います

書いてる人はどんな人?

Nore139(のれいちさんきゅう)
「のれしお」という名前で活動を開始し2004年ぐらいには今の名前になってます

RTAは2021年2月に開始
『テイルズ』シリーズのやりこみ動画を多く投稿していました

speedrun.comにて4件のモデレーターと8タイトルのRUNを提出しています

イベント関連
マリオカートアドバンス グランプリ2001 決勝大会出場
Nintendo Live 2019:『スーパーマリオメーカー2』あそぶ王決定戦 コース採用
RTA in Japan Summer 2021:『Phoenotopia: Awakening』
RTA in Japan Winter 2021:『Nippon Marathon』
RTA BootCamp:『ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator』
RTA in Japan Summer 2022:『ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator』

『ごく普通の鹿のゲーム』を選んだワケ

非常に単純で、自分が好きなゲームでRTAが走れたからです

実は私はこのゲームのクラウドファンディング支援者であり、完成を非常に楽しみにしていたのです
そして早期アクセスを経て正式に発売され楽しんでいると、このゲームが既にRTAが行われてspeedrun.comにページが作られていることに気が付きました

どんなモノかと見てみると、発売間もないのでとりあえず試しに走った程度の記録だったので、これは自分が開拓していくべきだと考え、短期間のうちに5分以上の短縮に成功し、さらにモデレーターになることもできました

そして2022年1月1日、自分とSNS上で仲良くしてもらっている ふるくし君(@furukushi871) から動画投稿があり、ものの数日で私とクリアタイムの更新合戦をすることになります

そこに現れたのがご存知シカキングのmuneyuu君 (@muneyuusann) で、彼の上達ぶりも凄まじく、一気に20秒近くも記録を更新して1位となりました

それが1月13日で、そこで私はすぐ2人に『RTA in Japan』に一緒に出てみないかと声をかけました
実際に開催される7ヶ月前から鹿で『RTA in Japan』に出る約束をしていたのです

『ごく普通の鹿』は採用される見込みがあるのか?

ここで、本当に鹿が採用されて出場できるのか? という疑問が出てきます

『RTA in Japan』のゲームの選考基準については公にされておらず、過去のイベントの際に多少言及されてはいます

https://rtain.jp/rtaij/rta-in-japan-online2-submission/
https://rtain.jp/rtaij/rta-in-japan-3-submission/

ゲームの選考方法について、詳細に書きすぎると自分の好きなゲームではなく選考されやすいように狙ったゲームで応募してくる方がいるかもしれないので公表はしません。

メジャーゲームであろうとマイナーゲームであろうと関係なく、自分が好きでやりこんだゲームで送ればそれが一番通りやすいような選び方を目指しています。

つまりは好きでやりこんでいるゲームなら採用される可能性があるのです

逆に、このゲームなら見栄えが良いしメジャーなタイトルだし選ばれるだろう という浅い考えで応募すると選ばれないということです
とりあえず今回はめちゃくちゃ走りまくってて好きな作品だから選ばれるんじゃないか という自分としては珍しく特に思考せずに応募しました

また、応募に関しては1タイトルにつき2カテゴリーまでなのでそれならば2つ応募するのが良いということで、採用されたGood Ending以外にも私がモデレーターとなって作った全実績取得のAll Achievementsのカテゴリーを2人にも走ってもらい、そちらも応募していました

解説をぼぶそんさんに依頼するまでの流れ

今回、解説をぼぶそんさん(@BOBSON27)に依頼しました

ぼぶそんさん視点での記事はこちらです

採用ゲーム発表に鹿を確認した私は、真っ先に「明日中に解説をどうするか決めよう」と2人に提案します
実は採用された際に一番問題となるのが、解説をどうするか だと最初から考えていたのです

解説には2つの問題点がありました

  • ESTが短いため説明する時間がほとんどない

  • 3人同時並走のため、全員の状況を把握して話す技術が必要

今回のGood Endingでは世界記録は9分以内、ミスしても13分という非常に短いレースのため、テンポよく無駄なく話す必要があります
そして3人同時進行のため、全員の状況を的確に把握できる技術が必要になってきます

『フェノトピア』と『Nippon Marathon』で参加したときは、どちらも走者に依頼してしゃべる練習と台本を作ってきましたが、流石にこの難易度を考えると解説慣れしている方に依頼するのが良いだろうと考えました

そこで片っ端から解説経験者の方々の経歴・解説動画を確認して候補を絞っていきました
そして全員一致で ぼぶそんさんに依頼することに決定し、翌日にはすぐに依頼のDMを送り快諾いただきました

有名解説者は他の走者からも依頼があり、遅くなるほど断られる可能性が高くなるとも予想しており速やかに動いていきました

解説で外して欲しくないこと

解説依頼から本番開始までのスケジュールは下記のように進めていきました

6/26 採用タイトル発表
6/27 解説者選定
6/28 解説依頼
7/3 顔合わせミーティング
7/10 リハーサル
8/9 最終リハーサル

すぐ打ち合わせが開始され、どんな方針で行くかを決めていきました
出番がはじまってからの挨拶から終わりの挨拶までを全てリハーサルし、全部で6回は通したと思います

幸いなことに ぼぶそんさんは鹿をプレイ済みということで、走者だけが持つRTA知識の共有から入ることができ打ち合わせはスムーズに進んでいきました

そこで、ぼぶそんさんに強く依頼したことがあります

「このゲームはネタゲー・バカゲーの部類なので、クリアが早くなるRTAのテクニックをメインにして必ず話して欲しい

私が危惧していたのは、バカゲーなので解説までふざけたノリが多くなると、RTAじゃなくてゲームのバカらしさだけで参加が決定したんじゃないか、普通の実況プレイと何も変わらないじゃないか と思われることでした

ですので、もちろん笑ってもらうためのネタは仕込んではいましたが、RTAであることを視聴者に強くアピールすること、どんなテクニックを使ってタイムを短縮しているのか少しでもわかってもらうことを重視しました

結果、見て面白いと思ってもらえたのはもちろん、このゲームにもタイム短縮のテクニックがあり、RTAが成立するんだ と思っていただけたコメントを多く拝見しました

この考え方は間違っていなかったと思います

忘れ物をしないようにチェックリストを作ったが忘れた

さて、ここからは実際に現地でプレイするところまでのお話です

今回私は2泊3日の予定を組んで参加しました
ただでさえ日常的に忘れ物をするので、困ることがないようにチェックリストを作って対策をしました

しかし、なんと忘れ物をして2回自宅に戻っています

その忘れ物は「マスク」と「荷物を入れたカバンそのもの」です

マスクは出かける直前にしか付けないので、持ち物として用意していてもそのまま付け忘れて出かける可能性があります
当然つけていないと公共交通機関は利用できません

そしてあり得ないと思われるでしょうが、なんとお土産を入れた紙袋そのものをそのまま忘れて家を出ていました

これもチェックリストにチェックを入れても、荷物を入れているカバン等が複数ある場合は持ち忘れる可能性があります

チェックリストに最終的に持っていくカバン等も用意して、チェックしたら玄関に置いて対策しておきましょう

名刺は話すキッカケになる

イベント中、あちこちにRTA界隈で有名な方々がお見えでした
そんな方たちに話しかけるには、普段から引っ込み思案な人にはなかなか難しいことだと思います

そこで便利なのが『名刺』です

「名刺を渡す」という行動だけで話すキッカケが作れます
実際、会場にいた走者の方々の8割程度が自身のイベント用の名刺を持っていました

走者や解説の方は名札をぶら下げているので、名札を覗き込んだ素振りから「●●さんでしょうか…?」と話して名刺交換するだけで気軽に話しかけることができます

名刺を作る方法については、フルトしろ。さんの記事が参考になるのでご参照ください

会場の有名走者の方のほとんどが、SNSや配信で知り合った方々との交流で互いにずっと話しているような状況でした

普段から交流がない走者の人は、自分から話しかけないとまず話す機会はありません
相手側から話しかけてもらえることはまずない
と思っておきましょう

実際、自分はほとんどの方には「名刺を渡す」という名目で話しかけていき、相手側から話しかけられたのは数人しかいませんでした

RTAのオフイベントは、名刺を作って持っていきましょう

ゲームの準備は可能な限り早めにする

私が走る『ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator』は13日(土)の19:01予定でしたが、13日の9時頃には会場入りし、すぐにゲームのインストールやコントローラーの接続作業を開始し備えました

この余裕をもった行動が非常に有効でした
というのも、トラブルの連続でセットアップまで1時間以上かかっていたのです

ゲームのインストールはすぐに終わったのですが、なんとコントローラーがうまく認識せずに肝心のゲームがプレイできないという状況が1時間以上続きました

家族のPCで現地を想定してインストールする作業も行って大丈夫であると確認できていたにも関わらず、コントローラーが認識しない状況でした

結局原因は、レンタル品のノートPC自体がどのコントローラーを繋いでもうまく認識できないというものだったので、他のPCを借りてインストールし直すだけですぐにセットアップができました

もしゲームのセットアップを自分の出番の直前に行おうとしていたら、イベント全体の流れを大きく乱していたことでしょう

このようなトラブルがいつ起こるか全くわからないのがイベントです
十分すぎる準備を行い、余裕を持った行動をしましょう

本番中

本番ですが特に緊張していたわけでもなく、いつもと同じようにプレイしていて逆に言うことがないなあという感じですが、2つ気をつけていたことがあります

1つは、自分の話す内容(自己紹介・締めの宣伝)をスムーズに言うことです
これは予め控室で軽く打ち合わせたあと、一人だけ残って空中に向けて10分ほど繰り返しておいただけでかなりうまくしゃべることができるようになりました

もう1つは、本番中にリハーサルで言わなかったことを言わずに、とにかくリハーサルでやった通りに話して急にアドリブを入れないようにと全員で共有しました

急に思いついたことを話すと、どうしても長くダレてしまうし、肝心の話したかった内容が話せなくなることを経験で知っていたからです

この2つを徹底しておき、あとはリハーサル通りということを意識していたため、特に緊張もせずいつも通りの動きができたのだと思います

締めの挨拶

基本的にしゃべる内容は走者に一任されています
大抵最後の挨拶は、ゲームの宣伝・走者の宣伝・運営や視聴者への感謝で終わることが多い印象です

今回はチャリティイベントであることをちょっとでも意識してもらえるようにしようと思い、寄付金はなんたらー とか難しい事は言わずにそういうことも思い出してね、寄付した金額で投票もできるよ程度のことを話させていただきました

イベント終了時に運営の もかさんも仰っていましたが「マリオを早くクリアすることで人を救えるようになった」というのは、ただただ自分が好きだからゲームをやっていて上手くなった、でも別に役に立つわけでもないなぁ… という否定的な考えを変えてくれる素晴らしい価値観だと思います

最後に

えらく長く書いてますが、これが走るキッカケから本番を迎えるまでの大まかな流れとなります

年々イベントの認知度が上がり参加するのも難しくなってきているので、自分の経験を書いたことで少しでも役に立てば幸いです

私自身も今後のイベント参加に向けてこれまで走ったタイトルの練習や、新しいRUNの習得を目指していく予定です

イベントで見かけたらどうぞお気軽に声がけください
ここまで読んでいただいてありがとうございました

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