第6回 反省会①パパの疲労ととうもろこし
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これまでのお話はマガジン
「HSPママの子育て作戦会議」にて公開中
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「とうもろこし事件」として語られる
この話は、
・産褥(じょく)期の育休はなんのため?
・夫婦で相手を思いやることの大切さ
・後陣痛の辛さと心構え
を伝え、考えていただく趣旨ではあるものの実態は私たちの夫婦喧嘩を振り返る内容となっております。
あしからず、、
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産後1週間が経った、退院して3日目、
それは何でもないお昼ご飯の時間になるはずでした。
私は産前の散歩中、近所のスーパーでハズレ知らずのとうもろこしに出会い、
それをラップで巻いてチンして食べるのが
ちょっとしたブームになっていました。
その日も、退院前に夫にリクエストして
買い溜めしてあったものを食べたくなり、
「とうもろこしも食べたいなあ~」と
軽い気持ちで台所に立つ夫へ言ったところ、
「知らない!食べたかったら自分でやって」
と、いつになく冷たくあしらわれました。
後から思えば、その日の夫は寝不足なのか、
慣れない赤子との生活の疲れからか、
朝からやや不機嫌ではありました。
かといって、夜間授乳は私がしてるし、
こっちはまだ会陰の傷も痛いし、骨盤だってガタガタでベルトをしてやっと立って歩いているような状態なのに...
加えて、産後のホルモンバランスのせいか、
やけにイラ~っと来てしまった私は
『あなた、何のために育休取ってるの?』
と、とうもろこしをチンするかどうかの話にしては、いささか大袈裟な返しをしてしまいました。=笑ってやってください!=
引くに引けなくなった私は、
野菜室からとうもろこしをやっとの思いで
かがんで取り出し、乱暴にあたためボタンを押しました。
(ほんとそれだけでも大変なんです、、)
お昼には他のおかずもあるので、
あつあつのとうもろこしを骨盤に響かぬよう恐る恐る包丁で半分に切ろうとしているのを見かねて、夫は手を貸してくれました。
それから無言の昼食を終え、
夫は少し思いつめた様子で
「ちょっと散歩してくる...」と出掛けていきました。
その間、私も娘と2人きりになり、
少し言い過ぎたな、とクールダウンする時間を持てました。
夫が戻ってから、娘が寝付いたところで
少し話があると切り出されました。
「さっきのちょっと引っ掛かって伝えておきたいんだけど...僕は
娘ちゃんのために育休を取ってるんだー」
開口一番、その言葉を聞かされた私は
自分の気持ちの所在も分からぬうちから涙が
ポロポロと溢れました。
※絶賛ガラスの産後メンタルです!
あぁ...
間違ってない、確かにそれは間違ってない...
ど正論だよ、でも、、
伝わってなかったんだなあ!!
産後の女性のからだのこと、ココロのこと。
私のパートナーだけは理解してくれている、
だから育休だって迷わず取ってくれている。
それが当然、と思い込んでいた自分ー
また、辛いのは自分ばかりで
赤ちゃんのお世話が初めての夫にとって
それがどれほど緊張やストレスを与えるものなのかー
ある種、まだ産後ハイにあった私は
それらのことに立ち止まり、気付く余裕など
まったく持っていませんでした。
夫の思い詰めたような表情を見つめながら、
私は自分の涙のワケをそんな風に受け止め始めました。
ま、産後にそこまでお互いを思いやれる
出来すぎカップルはまずいませんよね!!
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それからー
夫のように長期にわたり育休を取得する例は
増えつつあるものの、まだ多くはないため、
出産を控えている知り合い夫婦にテレビ電話で相談に乗る機会がでてきました。
その直前、私が必ず夫に伝えているのが
「産後2ヶ月間の育休は赤ちゃんのためじゃない、ママのためだからね。」
ということです。
その度に夫は「何か僕悪いことでもした?」とおどけた表情を見せ、部屋へ入ります。
育休は、赤ちゃんのため。
そんなことは改めて強調する余地もないはずですが
(なぁに~そんなこともないパパもいる?!)
特に産褥期において、
その「赤ちゃんのため」が指すのは、
〈ミルク・おむつ・お風呂・寝かし付け〉
だけではなく、その根底には母体の回復が
まずもってあります。
=寝る、食べる、リラックスする=
自分の身体を裂いて、命を懸けて子どもを
産み落としたママのとうもろこしを温める、
それくらい、どうかあなたは笑顔で引き受けてください!
それだって、赤ちゃんのために繋がります。
そしてパパも、
自分の息抜きも上手にされてください。
ママは、パパの肩に力が入りすぎてないか?
シャワーを浴びながら深呼吸する間だけでも思いを向けてみると、失われかけた優しい気持ちが自分に戻ってくるかも知れません。
=協力的なパートナーほど、男性の産後うつに注意です!!=
これが、とうもろこし事件から私が伝えたい一つの教訓です。
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※個人の見解です。ご参考までに。
※こちらもお見逃しなきよう!
→https://note.com/norarikurashi/n/n68e68ce8448d
さて、
30分の散歩から夫が導きだした言葉に多少の戸惑いを覚えながらも、自分自身の態度も見つめ直す機会を得たその日の夜、
強烈な腹痛が私を襲ってきたのでした...
つづく
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