乳腺炎になった話④ー完結ー
「ちょっと休もうか。」
助産師さんは私を横にさせ、またカサカサのタオルを掛け、ティッシュの在りかだけ告げると
部屋をあとにしました。
カーテンの隙間から昼下がりの光が差し込む薄暗い部屋で、私は裸で泣き続けました。
感染症になったことも、
娘を鵞口瘡にさせたことも、
乳腺炎になったことも、
おっぱいをうまくあげられないことも、
おっぱいを拒否されるようになったことも、
たくさんの大人の前で泣いたことも、
裸で一人取り残されたことも、、
もっと早く助けを求められなかったことも...
それは、そのすべての情けなさから込み上げてくる涙でした。
どのくらいの時間が過ぎたか分かりません。
助産師さんは私の様子を伺いに顔を覗かせると、洋服を着るように促しました。
(そこは、それ先に言ってよー大賞でした)
洋服に腕を通し、助産師さんにガチガチに固まった肩を揉まれながら諭されたのは
「お母さんあっての、赤ちゃんなのよー」
ということでした。
これが産後、とりわけママのケアを訴える
私のNOTEの根底にある言葉かも知れません。
結局、乳腺炎の回復には栄養を取り、
2,3日安静にすることしか対処のしようはありませんでした。
乳腺炎が治まると、娘が寝ぼけているうちなら
ごまかしごまかし授乳を再開することができました。※
それはほんの数分間の親子の一時に過ぎませんでしたが、その時間が紛れもなく崩れかかった私の精神安定剤になろうとしていました...
※さらっと流しましたが、ほんとは助産院での壮絶な特訓(?)がありました。
その様子についても需要がありそうでしたら
別途まとめます。
乳腺炎になった話<完>
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