夏油傑の気持ちがわかるようになってしまった
自分の気持ちをおざなりにした結果、夏油傑の気持ちがわかるようになってしまった
夏油傑のように、彼にしかできないことによる誰とも分かち合えない苦しみがあるわけではない
自分の感情を分別せずに飲み込んでいたら、それらに内側から押し潰されそうになっている
近い人の声を聞かず、そこまで親しい訳でもない人にポロッと本音を溢した結果、それが思いがけず肯定されて背中を押されたような気持ちになってしまうー自分をフラットに見てくれそうな人にこそ救いを求めてしまう、人に縋りたいのに人を遠ざけている矛盾したような感情
飲み込んだものは吐き出すか消化しないといけないのに、溜め込みすぎた
それらに内部から押されて、自分自身のコントロールが効かなくなっている
気を配る意味で外側にぐるりと向けている矢印を、それと同じくらいとは言わないまでも、少し自分にも向けてあげてもよかったのに
夏油傑のように他者様に何かしようという訳ではないけれど、夏油傑のように今わたしが親しい人を遠ざけてしまってはいる状態で、まだ青が澄んでいる、とわたしに向けて言ってくれる人がいるだろうか