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WWⅡ前後の共産ネットワークを暴いた、ヴェノナ文書:日本人が知るべき赤いアメリカ(2)

ヴェノナ文書とは?

概要

アメリカ合衆国陸軍情報部(現NSA)と英国政府暗号学校(現GCHQ)が協力して行った、ソ連と米国内に多数存在したソ連スパイとの間で有線電信により交信された多数の暗号電文を解読する極秘プロジェクト。第二次世界大戦(WWⅡ)前後のアメリカ政府機関や軍関係、メディアやエンターテイメント業界等に数100人単位のソ連のスパイが侵入し、政府の政策や意思決定や世論をソ連に有利なものにする工作活動を行っていたことを暴いたものです。

同盟国・ソ連を監視する必要性

現在の国家安全保障局(NSA)の前身であるアメリカ陸軍信号情報局は1943年2月、ソ連が送信する外交信号の傍受と分析を行うプロジェクトーーコードネーム "Venona"ーーを開始しました。当時のソ連は、アメリカにとっては同盟国です。

え?同盟国を?

現代日本人的な感覚だと、条約や同盟ーー約束事は守るためにあると思ってしまいがちです。しかし、残念なことに、約束事というのは、相手に守らせるためにあると考える人の方が多い・・・のが国際社会です。これは何も国VS国にとどまる話ではないですし、有事(戦争中)限定というわけでもありません。一度合意に達した件で、再度、お金を要求してきたり、最終的かつ不可逆的な解決とした合意を一方的に破棄した国があったことは記憶に新しいかと思います。二酸化炭素排出の問題や、ウ国危機の問題でも、多くの国ができるだけ自分の国に責任が及ばないような約束事をしている中、積極的に”本来、必要のない責任を取る”約束を宣言しているのは日本くらいではないでしょうか

本題に戻り、当時のソ連をめぐる、国際関係を理解しようとするときに、次の4つの条約を並べるとわかりやすいかと思います。

仏ソ相互援助条約:1935年3月、フランスとソビエト連邦の間に締結された二国間条約。ナチスドイツを包囲し、中央ヨーロッパの脅威を軽減することを目的とした。
独ソ不可侵条約:1939年8月、ソビエト連邦(スターリン)と、反共を掲げた天敵・ナチス・ドイツ(ヒトラー)との間に締結された不可侵条約。1939年9月共にポーランド侵攻(第二次世界大戦)。1941年6月、ドイツのソ連領ポーランド侵攻をきっかけに破棄。
日ソ中立条約:1941年4月、日本とソビエト連邦が締結した中立条約。相互不可侵及び、一方が第三国に軍事攻撃された場合における他方の中立等について言及されていた。1945年4月、ソ連による一方的な破棄。
ヤルタ協定:1945年2月、ソ連(スターリン)、アメリカ(ルーズベルト)で行った秘密会談のあと、イギリス(チャーチル)を交えた3者で交わされた、ソ連の対日参戦の取り決めを含む、秘密協定。

これは何も「ソ連は信用ならない国だ」と言いたいわけではなく、多かれ少なかれ、どこの国も同じような状況だったわけです。だからこそ、条約や協定の締結合戦になっていたのだと思います。

ですから、同盟関係にあったとはいえ、アメリカがソ連を見張るというのは当然の行為です。

ヴェノナ・プロジェクト、事始め

ヴェノナ・ブロジェクトを発案したのは、陸軍省軍事情報部特殊課の課長であったカーター・クラーク大佐。1943年、独ソ和平交渉の可能性を示唆するシグナルをキャッチしたクラーク大佐が、その噂の真偽を確かめるために、アメリカからモスクワに送られるソ連の外交文書を全て解読するよう、自身の暗号解読部隊に命じた
のが始まりです。

暗号解読チームは、国際電信電話を通じてソ連の通信を傍受し、1943年中にソ連の外交暗号の弱点を発見し、翌44年にはKGBの暗号を初めて破ります。終戦の年となる45年には、ソ連の工作員、イゴール・ルーセンコ(カナダのソ連大使館に勤務中の暗号スタッフの一人。機密文書とスパイリストを手土産に、カナダに亡命)とエリザベス・ベントレイ(元MGB<ソ連の国家保安省>で、FBIに機密文書を提出)らより、ソ連の極秘文書を入手。同年、アメリカ軍情報部はドイツでソ連の暗号書も獲得しています。1953年には、メッセージ・トラフィックに関連する、部分的に焼けたロシアの暗号帳のコピーを入手することに成功。

最終的に、ヴェノナ・プロジェクトは、ソ連の暗号の解読に成功しますが、実はそれは終戦後。さらに、解読は90年代まで続けられます。

「同盟国のソ連がドイツに靡かないか見張るプロジェクトなのに、
戦後も続けたの?」

それは、プロジェクトの早い段階で、アメリカ政府の最高レベルに対するソ連の大規模なスパイ侵入作戦が行われていることが明らかになってきたからです。特に、アメリカの最高機密であったはずの「マンハッタン計画(原子爆弾開発プロジェクト)」の情報がソ連に流されていたことは、多くのアメリカ人に衝撃を与えたと言います。

しかし、ヴェノナ・プロジェクトの内容は、長い間、政府高官の中でも限定された人しかアクセスが許されなかったようで、一般公開されたのは、1990年になってからです。

ヴェノナ文書で明らかにされたこと

ソ連の工作員:

ヴェノナ・ファイルには、ソ連のために働く二重スパイや官僚のリストに関する数多くの資料も含まれています。これらの資料に関するさまざまな調査や、FBIや英国のMI5との協力により、政府内に食い込んだ人 物なども含め、349人のソ連の工作員を特定。戦時中にこれらの人々がどのように交流し、米国に対しての工作活動にどの程度関与していたかを暴きました。

349人の一部は・・・:

  • ロークリン・カリー:経済や中国問題に関する大統領補佐官。世界銀行のコロンビアへの主要なミッションと関連する調査を指揮(コロンビアに亡命)。

  • アルジャー・ヒス:国務長官上級補佐官、ルーズベルトの側近でヤルタ会談への出席や、国際連盟の設立に携わる。

  • ハリー・ホプキンス:ルーズベルト大統領の側近で、商務長官(ニューディール政策)、外交顧問(戦中、非公式な特使として、カイロ会談やヤルタ会談に同行。英国チャーチルや、ソ連スターリンらとの調整役も)

  • ハリー・ホワイト:アメリカ財務省のトップ2で、ハルノートブレトン・ウッズ協定の原案作成者。アメリカに留学・滞在中の同志、冀朝鼎を、蒋介石政府の財務部に派遣。

  • ジョン・ヴィンセント国務省極東局長。戦時中、蒋介石の無条件支持に反対し、中国共産党との協力を主張

  • トーマス・アーサー・ビッソン:アジア専門家(中反日活動家)、GHQ顧問、日本国憲法草案訳者現在の皇室の後継者問題の原因を作った人物。日本の弱体化に”貢献”したと言われている。 

等々。
以上は、あくまでもルーズベルト政権の重要なポジションを担っていた人限定です。リストの一部として、上記にあげた人をピックアップしたのは、太字の経歴に関係があります。実際の工作員リストには、官僚だけでなく、軍部やメディア、エンターテインメント業界に至るまで幅広く名を連ねています。

ヴェロナ文書によると、共産主義者がルーズベルト政権をコントロールし、日米開戦に導いたのは明らかですし、その後のGHQがどのような思想・目的を持って日本を統治したのかもよくわかります。日本人として本当の歴史を取り戻すためには、ヴェロナ文書はもっと多くの日本人に知られるべきものだと思います。

原子爆弾情報のスパイ組織:

1950年、アメリカの最高機密であったマンハッタン計画(原爆製造プロジェクト)に関する情報をソ連に漏洩したというスパイ事件、ローゼンバーグ事件が起こりました。発端は、ドイツ出身の核科学者のクラウス・フックスのスパイ容疑による逮捕(イギリス在住)ですが、アメリカで主犯とされたのは、ジュリアス(夫)&エセル(妻)のローゼンバーグ夫妻。義弟から機密情報を入手し、ソ連に渡したとして、夫婦とも逮捕され、53年に死刑が執行されました。

夫妻は死刑執行まで無実を訴えましたし、死刑執行後にも、夫妻の免罪を訴える運動も起こりました。しかし、後年、ローゼンバーグ夫妻がソ連の工作員であったことは、いくつかの資料で再確認されています。その1つがヴェノナ文書でした。アメリカで注目されているヴェロナ文書による暴露は当然、こちら(原爆関連のスパイ活動)の方です。

ヴェノナ文書で明らかになった、原子爆弾情報に関与したスパイの一部:

ジュリアス・ローゼンバーグ:ドイツ出身の技術者。共産党員の嫌疑により、軍を解雇された経歴あり。ローゼンバーグ事件の主犯で、死刑に。
エセル・ローゼンバーグ:ジュリアスの妻。ローゼンバーグ事件の主犯で、死刑に。
デビッド・グリーングラス:陸軍機械工。ロスアラモスの原子爆弾製造施設に勤務。エセル・ローゼンバーグの義理の弟で、ローゼンバーグ事件に関与。
ハリー・ゴールド:化学者。
クラウス・フックス:ドイツ出身の理論物理学者、米英双方の核兵器関連の機密情報をソ連に漏洩。釈放後、東ドイツに渡り科学者としての活動を再開。中国に核兵器の製造法を伝えたとされる人物

解読されたコードネーム の一部:

  • アンテナ/リベラル:ジュリアス・ローゼンバーグ

  • エノルモズ:マンハッタン計画

  • バビロン:サンフランシスコ

  • バルーン:原子力爆弾

ヴェノナ文書の影響

実はヴェノナ文書は、いろいろな経緯があり、1990年代に入るまで極めて高い機密とされてきました。1995年7月に一部情報が公開されて以降、約3000に上る解読文書が公開されています。ヴェノナ文書の存在があまり知られていないこと、そして、共産主義者による世界的な工作活動が”陰謀論”だと思い込んでいる人がいることには、このタイムラグに原因があるように思います。

ローゼンバーグ事件のその後

まず、先ほどご紹介した、ローゼンバーグ事件ですが、有罪となり死刑判決が下ったローゼンバーグ夫妻ですが、実は死の直前まで無罪を主張し続けていました。
獄中から幼い2人の息子たちに送られた書簡は、書籍として出版され、共産主義のプロパガンダに利用されたようです。

一方、逮捕・死刑を巡っては、当時は”西側”諸国でも共産主義を支持する活動家らが免罪を主張メディアも「マッカーシズム(アメリカ議会で起こった共産党員排除運動)を背景としたでっち上げ」としていました。

夫妻の2人の息子はFOIA(情報公開法)に基づき、FBIとCIAを訴え、両親の事件に関する30万点の機密文書の公開を勝ち取りました。また、1974年から1978年にかけて、ローゼンバーグ事件の再審を求める全国委員会と情報公開・責任追及基金にも積極的に協力しています。

夫妻の影響をより強く受けたと思われる、弟のロバート・ミーロポルは80年代に「ソーシャリスト・レビュー」の編集長を務めたり、1990年にはローゼンバーグ基金を設立したりしています。ローゼンバーグ基金は、”進歩的な活動家”である両親を持つ米国内の子どもたちを支援する公的基金ということになっていますが、ここでいう”進歩的”とは、”逮捕につながるような極左活動”のことを指します。
彼の姓が両親の”ローゼンバーグ”と異なるのは、不安定な幼少期を過ごした後、ミーロポル家に養子として引き取られたためです。そのような苦労をしつつも、ロバートは、両親の無罪を強く信じていたようで、自らと同じ境遇にある子どもたちをサポートしたいと思ったようです。

そんなロバートが両親に関する事実を認めざるを得なかった資料の1つがヴェロナ文書です。また、同時期に、両親の共同被告人だったモートン・ソベルが罪を認め、自白したことを受け、父親がソ連の工作活動に関与していたことについては、ロバートも事実として受け入れているようです。ただし、父親が原子爆弾の情報をソ連に流したという、死刑の理由になった罪についてと、母親の関与(夫のスパイ活動について見逃していたのみで積極な関与はない)については、インタビューを受けた2008年当時は否定していました。

ただし、ローゼンバーグ夫妻の関与については、ソ連側の資料として、フルシチョフの回想録の中で、夫妻の名前が出てきたり(ただし、英語版に関しては近年になるまで、夫妻に関する部分を削除)、ソ連から夫妻が表彰を受けていたこと等からも、捜査に問題はあったものの、判決には問題がなかったと考えられているようです。

ヴェノナ文書の”答え合わせ”

暗号の解読等、プロジェクトの作業段階から、行われていたことですが、ヴェノナ文書はFBIの持っている情報や、英国の情報機関が持っている資料等と照らし合わせながら作業が進められていきました。ヴェノナ文書を陰謀論とする人もいますが、単純に何か1つの資料の暗号解読を行った成果物というだけではなく、”他の情報との照らし合わせによる答え合わせ”というのは、常に行われているようです。

90年代に公開された、”旧ソ連の工作活動”について、ヴェノナ文書の答え合わせになるような資料を2つご紹介します。

ミトロヒン文書ーー命がけの内部告発

ソ連の工作活動については、ヴェノナ文書公開と同じ1990年代に、KGBの幹部であったワシリー・ミトロヒンがイギリスに亡命する際に持ち込んだ機密文書「ミトロヒン文書」でも明らかにされています。

私はミトロヒン文書の解説書を読んだのですが、ミトロヒンが命がけ(しかも、本人だけではなく、何も知らない妻子の命もかけた上)で、機密文書を持ち出す件(ブーツにメモを忍ばせて、退出時の荷物検査をクリアする等)は、事実は小説よりも・・・で、そういう意味でもとても興味深いものでした。

ミトロヒン文書は、ヴェノナ文書でも明らかにされた、日米を開戦に導いた、両国に潜み、日米の政治やメディアをコントロールした工作活動についても、暴露されてします。英語版は、アメリカや英国の関心事からの視点でまとめられていますので、当時の日本の裏事情をお知りになりたい方は、日本語解説版がお勧めです。

ウルスラ・クチンスキー:共産圏に核拡散した、伝説のスパイ

マンハッタン計画にソ連の工作員が侵入していたことに関しては、ユダヤ系でドイツ出身のソ連の工作員、ウルスラ(別名:ルース)・クチンスキーの手記でも明らかになっていると言います(最初の出版は、クラウスの生前だったことで、彼の名前は出していなかったそう)。コードネーム はソーニャ。彼女は父親、兄、妹もソ連の工作員であり、ソ連から2度勲章を授与されるほどの伝説のスパイであり、”一度も軍服を着たことがない、赤軍の大佐”の異名を持っていました。

彼女も、ハリウッド映画で描かれる陰謀がシンプルに見えるほどの人生を送っていて、上海や満洲での工作活動等、日本にも関わりがあります。
次の彼女のストーリーは、あくまでも”諸説の中の1つを簡単にまとめたもの”で、夫の数、渡英した時に婚姻関係にあった人物、子どもの性別(または人数)、仕事のパートナーとの恋愛関係(不倫相手の数)には諸説あるようです。

1番目の夫(工作員)と移住した上海で、リヒャルト・ゾルゲの助手かつ愛人に。ゾルゲの推薦を受けた彼女は、長男を夫の両親に預け、モスクワの諜報員養成のトレーニングを受けます。その後、派遣された満州(日本軍が占領中)では、中国共産党とGRUとの間での工作活動に励み、私生活ではGRUの主任諜報員と恋に落ち、長女を出産。1人目の夫はこれを受け入れたようですが、工作員の恋愛関係が身バレにつながることを懸念した本部がウルスラと夫を、ポーランドに派遣。新たな任務で夫と共に移住したスイスでしたが、1番目の夫とは離婚。スイスにいた工作員と再婚し、彼の、イギリス・パスポートを使って渡英します。

英国では、ヴェノナ文書にも出てくる、核物理学者クラウス・フックス(マンハッタン計画の重要人物)を工作員としてスカウトするなど、工作員として目覚ましい活躍をしつつ、次男を出産。戦後、クラウスの逮捕をきっかけに、英米でソ連のスパイ捜索が始まり彼女にも捜査の手が伸びてくると、東ドイツに逃亡(帰国)し、政治活動のほか作家の仕事も。

2000年に亡くなった際には、ベルリンで行われた葬儀にロシアからの特使が派遣され、弔辞を述べたという話もあるほど、旧ソ連政府から最も重宝された諜報員(・・・オヤジでスミマセン)でした。
共産圏の国々(ソ連・中国)が核を持つようになった裏には、彼女の工作活動がありましたから、当然といえば当然かと思います。

個人的に彼女がすごいなと思うのは、敵国から逮捕されなかっただけでなく、身内からも逮捕されることのなかったという点。彼女ほど目立った功績を挙げられる工作員は、つい余計なヒトコト(時にそれは重要な助言だったりするのですが)で、失脚してしまうことも少なくないようです。実際、彼女の最初の夫も拘置所に入れられていた時期があったといいます。工作員ではありませんが、同じく共産党のコマの1つであった、アリババの創業者、ジャック・マー(馬雲)の失脚劇は、記憶に新しいところです。

日本人がなぜヴェロナ文書を知るべきなのか?

日本人にとって、ヴェロナ文書が重要であることについて、前章で次のように述べました。

ヴェロナ文書によると、共産主義者がルーズベルト政権をコントロールし、日米開戦に導いたのは明らかですし、その後のGHQがどのような思想・目的を持って日本を統治したのかもよくわかります。日本人として本当の歴史を取り戻すためには、ヴェロナ文書はもっと多くの日本人に知られるべきものだと思います。

第二次世界大戦について、深く理解しようと、過去の様々な資料に当たっていると、”歴史修正主義者”というレッテルを貼られがちです。
例えば、ある都市で起こしたとされる大量殺戮事件について、”当時、大事件をリポートしたのが特定のメディアのみだった(現地の赤十字社等のレポートがなかった)”ということや、”大量殺戮事件の翌年には同都市の人口が増えていた”という統計の記録、”日本人の軍服が日本軍のものではない”という事件の証拠とされた写真等々、史実の追究は存在しました。しかし、これまでそれが大きく取り上げられ、検討されることはありませんでした。これらの指摘が日本人研究者によるものだったからです。

これはGHQによるWGIP(ワー・ギルト・インフォメーション・プログラム:第二次戦争に対しての罪を日本人に植え付けるための情報戦略)の効果もあるかと思いますし、”言い訳を良しとしない”日本文化も影響しているかと思います。

しかし、ヴェロナ文書は、ソ連の工作活動について、アメリカと英国が暴露したものであり、暴露に当たって、日本人が関与していないものーー日本人による戦争の言い訳ではないのです。

歴史というのは、新たな遺跡や遺物、文書が発見されれば、修正が必要になることがあるような学問です。鎌倉幕府の開始が”いい国(1192年)”から、”いい箱(1185年)”に修正されたようですが、それを歴史修正主義者とレッテル貼りする人はいないかと思います。
歴史は私たちの祖先や、国の成り立ちを知ることで、自分は何者なのかを理解する大切な学問です。ヴェノナ文書を知ることで、何者かによって、奪われていた私たちの歴史を知ることができます。

さらに、ヴェノナ文書がベールを外したものは、何も過去の話に留まりません。現在の国際社会、特に国際機関は、第二次大戦後の戦勝国が築いたものです。ヴェノナ文書では、”現在の国際社会の礎を作った人物がどのような人たちなのか?”についても明らかにしてくれています。

ヴェノナ文書について知った後に、現在の世界や日本で起こっていることに目を向けてみると、現在起こっていることの裏に潜んだものが何となく見えてきます。

米国の現政権やテドロス事務局長等が中心となり、WHOに国家を超えた権力を持たせ、世界中の人たちに対する”公衆衛生政策”をコントロールさせようという動きがあります。コロナ対策を大失敗させ、多くの犠牲者を出したWHOの責任追及もせずに・・・です。この人たちは一体どういう人たちなのでしょうか?

”やればやるほど状況を悪化させている”ような、しかも、アメリカですら既に止めてしまった”公衆衛生政策”をいまだに続けている、日本の現首相は・・・?知事にもいますよね、ん?っていう人たち。

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