夕立の上がった小路の水溜りに
僕は小学校一年から六年までの間、、毎年夏になると夏休み40日のうち30日くらいは金沢八景に住んでいる伯母の家へ一人で泊まりに行っていた。
その家のおっちゃんは市バスの運転手で、おばちゃんは市場の惣菜屋で働いてた。一番上の長男はもう働いていたし、高校生の次女はあんまり家にいない人だった。末っ子の次男が中学生で僕と時々遊んでくれたけど、夏休みでもバイオリンのクラブ活動に熱心だったから、昼間はほとんど家に人がいなかった。だから僕はいつも一人でゴロゴロして、小銭を片手に片道30分歩い