市区町村議選を世論調査として捉えて分析することの意味
田中角栄氏(元内閣総理大臣)は下記のように述べた。
「世論とは新聞やテレビではない。世論は選挙。世論は選挙の結果が世論。」
であると。
上記の田中角栄氏の言葉は、真理を多分に含んでいる。
公職選挙は、全員が投票に行く訳ではなく、組織的な動員があるため、バイアスがかかっているといえるが、一応、有権者全員を対象とした公営の世論調査と捉えることができる。
特に、市区町村議会議員選挙は、立候補者が多数いるため、世論を細かく分析するのに良い材料である。
本noteでは、市区町村議会議員選挙を前回の結果、都道府県議会議員選挙の結果、国政選挙の結果等と比較して、世論の変化を分析する。
その際、下図のポリティカル・コンパスにより、政治勢力を4つに分類する。
x軸: 参加主義(市民社会) ←→ 権威主義(国家)
y軸: 再配分主義 ←→ 市場主義
上図の第1象限(右上部分)は「米国的伝統」、第2象限(左上部分)は「Eガバメント」、第3象限(左下部分)は「欧州的伝統」、第4象限(右下部分)は「日本的保守」である。
余談だが、第4象限(右下部分)の政治勢力は「政治とカネ」問題で失脚することが多く、第2象限(左上部分)の政治勢力は暗殺や弾圧される傾向がある。
これは、「宗主国である米国政府、在日米軍の意向」または「米国政府、在日米軍の意向を忖度した行政官僚」によるものだと思われる。
また、上図に「対米従属か、対米独立か」を計るz軸を加えた、下図のポリティカル・コンパスも存在する。
z軸: 対米独立 ←→ 対米従属
なお、上の2次元のポリティカル・コンパスの原型は、宮台真司氏(首都大学東京 都市教養学部 人文・社会系 教授)と神保哲生氏(ビデオニュース・ドットコム代表)が作成したもので、上の2次元のポリティカル・コンパスは、本noteの筆者が政治勢力名を記入したものである。
そして、下の3次元のポリティカル・コンパスのz軸のアイデアは、鳩山由紀夫氏(元内閣総理大臣)の発案である。
読者の皆様には、是非、上の2図を使って、ご自身の地方自治体の選挙を分析してみて頂きたい。
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