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向かいのヤギに指をかじられて...

歯茎って意外と硬いのね…
と思った。

新潟で滞在していた宿の向かいが空き地になっていて、ロープに繋がれたヤギがひたすら草を食べていました。

世話をしているおじさんに教えて貰ったことなどを、ちょろっと書いてみます。

まず、雑草であればなんでも食べるわけではなく…結構選り好みするらしい。
成長して硬くなった雑草は嫌いで、その空き地も手付かずで背丈の高い雑草が生い茂るエリアと念入りに食べて回った跡が分かるエリアがありました。

放っておいたら一日中食べているぐらい食欲旺盛で、エコな除草作業員としてレンタルされることもあるヤギですが、子供との触れ合い学習のために小学校などに派遣されることもあるそうです。

気性も穏やかで親しみやすく、見ているだけで癒されますね。


一方で、豪雪地帯での越冬には大量の餌を確保する必要があり、近所のスーパーから端野菜を貰ったり、農協から飼料を仕入れたり…野晒しで放牧する訳にもいかないので小屋を建てたり...と、環境要因も相まって飼育にはそれなりの労力が掛かる様です。

苦労はあるでしょうが、飼っているおじさんが懐かれているのを見ると微笑ましい気持ちになります。
観光客もたまに通る場所で、よく写真を撮られたりしている人気者でもあるようです。

ヤギは乳も飲めるし、食べる地域もあります。
沖縄にはチーイリチーというヤギの血肉を炒めた郷土料理があり…血で炒めるという調理法は他で聞いた事ありませんが、鉄分満点で精力が付くらしく…味も美味しかったです。
少ない頭数で飼育していると余計にペットのような愛着が強くなる気がしますが…
内地でヤギを食べる文化はあまり無いのかもしれません。

表題に戻りますが、どうもヤギの前歯は下側にしか生えてないらしく…上側は歯茎なので噛まれても痛くないという話でした。
そんな話をしていると…大人のヤギが駆け寄って来て、おじさんに甘えだしました。
しばらくすると、私の方にも興味が出たのか手の辺りを嗅ぎ回ります…たまに撫でたりしながら雑談を続けていると…

『痛っ』…

細っそいニンジンをかじるかの様に、私の人差し指を前歯でひとカジり…
「コリッ」 と音がしました。

『ちゃんと痛いやん』…

噛めない喋れない…人間の歯無し状態とはワケが違うことを実感した出来事です。


2024年6月



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