そろそろ焚き火の季節です
揺らぐ炎を眺めているだけで日常とは違う精神状態に移行できる焚き火は、自然の中に自ら贅沢な空間を生み出す官能的な趣味とも言えます。
まあ…寒い時はただただ必死だったりもしますが。
ぼちぼち遠目に眺める分には鬱陶しくないぐらいの気温になってきたので、焚き火台まわりのキャンプ道具でも紹介でもしてみようかと思います。
私が初めて買った焚き火台はONOEのフォールディングファイアグリルコンパクトです。
これはコンビニ弁当ぐらいのサイズ感が持ち運びしやすく、設置方法が折り畳まれた足を広げるだけで底の部分が勝手に下がるというシンプルさが気に入っていました。
数年使って壊れるまで愛用しましたが…
意外としっかりした作りで剛性感があり、炭でも焚き火でも調理がしやすかったですね。
最初のころは、基本的に落ちている枝を使っていたので気になりませんでしたが…市販の薪をそのまま入れるには小さくて、冬場は十分な火力を確保するのが難しかった印象です。
また、灰が下から微妙にこぼれます…灰受けは付いていますが、取り付けが面倒で使っていませんでした。
欠点はありますが、すごく好きな焚き火台でしたね。
似た様な構造の焚き火台がホームセンターのプライベートブランドからも出ていたので買ってみましたが、1回使っただけでお蔵入りしています。
やはり構造だけでなく、細かい作りの部分とかでも物としての魅力を左右する面は大いにありますね。
河原などでは問題になりませんが、芝生の上で焚き火をする場合は焚き火シートを使います。
カーボンフェルトタイプのものに関しては、耐久性が低い印象で…
後述するメッシュタイプの焚き火台で使い出して10回も持たなかったと思います、穴だらけでボロボロになりました。
直接火は付きませんでしたが、熱を防ぎきれずに芝生が焦げてたこともありましたね…そういえば。
まだほとんど使っていませんが、ガラス繊維を含むタイプに買い替えました。
このタイプは火消し袋でも使っていて、ある程度の信頼感があったので大丈夫じゃないかと期待しています。
火おこしはシュッと一擦り、マッチタイプの着火剤を使ってます。
とにかく楽。
一人の時にちょうど良い、この炭は重宝しています。
すぐ火が付いて、狭い範囲に限定した使い方がしやすいですね。
焚き火用のウインドスクリーンは40cmもあれば耐風性は十分と感じます。
ただし、極寒の雪中キャンプでは熱を反射させるリフレクターとしての機能がより高ければとは思いました。
確実に効果はあるのですが、顔の高さまで熱が充満するほど強力ではありません。
ミニサイズや、火消しツボみたいなタイプも買ってみましたが…今はCAMPING MOONから出ているメッシュタイプの焚き火台に落ち着きました。
この形だと、大きな薪もそのまま投入することが出来ます。
もう2年以上使っていますが、意外と丈夫で全然壊れる気配もなく…これといった不満もないので、メッシュシートが破れても交換部品を調達して使い続けると思います。
まあ、組み立てに1分ぐらい掛かりますが…それでイラつくほど短気ではありません。
実は今回記事を書こうと思ったきっかけがもう一つ。
物価高もどこ吹く風…
パップテントで一世を風靡したメーカーの焚き火台ですが、タイムセールで1000円を切っているのを見掛けたからです。
まあ、元々の値段も安いんですが…やっぱり1000円切ってると、好奇心だけでも買ってみようかと云う気になるんじゃないでしょうか。
わざわざ寒いところに出向いて火で暖を取るというのは、合理的ではない様に感じる人もいるかと思いますが…
非常にリラックスした、特別な時間を過ごしている感覚を楽しむ為に…キャンプ場に泊まらなくても、焚き火だけして帰ったりする人もいます。
一種の儀式的な側面もあるのかもしれませんが…日常で生まれる雑念から少し離れて今を見つめるには、最適な環境に身を置く事ができるんじゃないでしょうか。
焚き火でリラックスした感覚を一度味わうと、次からも自然とモードが切り替わりやすくなる気がします。
現代社会でこそ恩恵を受ける人が多い、大人の嗜みと言っても良いかもしれませんね。
2024年9月