東京五輪 女子サッカー代表②
アメリカ代表(USWNT)
いまさら何を説明すればいいのかもよくわからない絶対王者アメリカ。Carli Lloydの300キャップオーバーを筆頭に18人中9人が100キャップ越えの経験値。平均111って……。なでしこなんてまだ2とか3の選手がおるんやぞ。
実績十分のアメリカの懸念は、19年のW杯でもささやかれていた世代交代。平均年齢30.8歳に中2日の日本の気候は耐えられるか。会場は東京、埼玉、鹿島と、特に初戦の会場がこもりそうな予感。鹿島も海風と畑風が混じって風向き次第では蒸れるかも。じわじわゲームになれば不利益をこうむりそうだが、飛び道具を持っているのが卑怯なところ。
Rapinoe、PressはともかくHeathが怪我明けというのは気がかり。前線よりも中盤のローテーションを考えたようなメンバー構成で、Mewis姉妹にこちらも負傷明けのJulie Ertz。Crystal Dunnを前に戻せばまかなえるのかな。
18人構成でこの大会ってなると、どこか盤石とはいえない雰囲気も感じたりするので、断然優勝候補ですとは、個人的には言い難い。世界女王を前に何を偉そうなといわれるかもしれないが。前回大会のように決勝Tの早い段階でかわされるのではないかと思っている。
カナダ代表(CANWNT)
2大会連続銅メダルのカナダは、少しずつポゼッションを取り入れている模様。19年にIAIで試合をしたときはちょうど改革初期だったらしいので、日本が有利に戦えたけれど今回はどうだろう。でも、海外でやるとラッシュに負けるイメージなのだが、国内で当たる分には欧米勢の中ではそれなりに相性はいい方だと思っている。
代表世界最多得点のChristine Sinclairが日本で記録を伸ばしてくれるのは、話題性としては面白い。そんな簡単にやられても困るので、日本戦以外でお願いします。キーパーのStephanie Labbéはスウェーデンのローゼンゴード所属で、ついこの間リーグ戦で林穂之香と試合して8-0で勝っていた。CLにも出ているくらいだしね。
そんなベテラン勢が中心かと思いきや、中堅から若手までバランスよく選ばれている。Sophie Schmidtをバックアップに回すくらいなので、オランダ同様うまく代謝はできているのかな。WSLとリヨンの試合しか見られていないのでほかのメンバーに関しては不明だが、最終ラインのスピードには若干難があると思っている。
もしもこのメンバーでメダルまで届くようであれば、将来的にはかなり明るいと思われる。アンダーカテゴリーでも徐々に成績を残し始めているので、いいサイクルができて、数年後まで楽しみなチームになってくれると嬉しい。