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241215 皇后杯5回戦【ノジマステラ-湯郷ベル】【ベレーザ-ジェフL】

皇后杯 JFA 第46回全日本女子サッカー選手権大会5回戦@レモンガススタジアム平塚

貴重な皇后杯関東開催。一部猛者は14日の三木から平塚へ来たらしい、鬼や。今回タイトルの表記を揺らしたのは意図的。


第1試合 
ノジマステラ神奈川相模原 vs 岡山湯郷Belle

ノジマステラ神奈川相模原 vs 岡山湯郷Belle
2-0(0-0, 2-0)

記録

得点シーン:ノジマ公式

番狂わせの可能性を示唆する試合前には聞こえたけれど、一番前で頼れる人へどうやってボールを届けるのか、その選手が封じられた際の二の手はあるのかなど、移動面を含めたコンディションの優位性はあったにせよ、個人的には妥当な結果に落ち着いたかなと思う。

スタートフォメ

ノジマの押し込む時間が続き、トップ昇格後初の先発を飾った木竜有姫も起用に応える積極的なプレーを披露。14分には大竹麻友のヘディングシュートを導くクロスのほか、自ら仕掛ける姿勢も見せた。この試合ではチーム全体として、浮き球だけでなく、カットバックも使うなど、サイドの深い位置を取ったあとのクオリティというかアイデアが、以前よりも広がりを見せていた印象を受けた。

湯郷は最終ラインが感じるプレッシングがプロ相手では今までとは異なることもあり、自陣から抜け出すのに苦労した。それでも可能性があるとすれば、1試合に数回はあるノジマ守備陣のアラート不足の瞬間を仕留めることだったろうけど、20分のビッグチャンスは杉田めいの一撃がバーを叩き、33分に訪れたカウンターからの一対一も、内田好美のシュートは枠を逸れた。

中盤で人数を掛けて奪いに行こうとした際、湯郷は奪える前提でボールのガチャガチャを人が追い越すのだけれど、奪い切れずに逆カウンターのような形を受けたシーンが複数あったのも気になるところ。

ノジマも最前線にどうやってボールを当てるかが前半の1つのキーだったが、後半は片山由菜が入って2枚ターゲットになった分、抜け出しもできる大竹の良さが生きて2アシスト。だてに2022なでしこリーグMVPの看板は背負っていない。なでしこリーグで結果を残してWEクラブへ加入したうえに、プロのピッチでも存在感を見せているので、いくら湯郷が今季無敗で1部昇格を決めたとはいえ、個の優位性は間違いなくあった。先制点のアシストも自らカットインから左足のようなフェイクを交えつつ、ファーの伊東珠梨が見えていたし、片山へマイナスのパスも、ボックス内で味方の声を聞くゆとりがある。

伊東珠梨の先制点
途中出場で2得点に絡んだ片山もお見事

ノジマはもともとボールを主体的に使えるチームだから、リードしてからは危なげなく試合を終えた。井上陽菜キャプテンもサプライズだったけれど、終盤には菅能夏海(ベルマーレジュニアの出身だぞ!)もキャプテンマークを託されてピッチに立ったのが嬉しかった。

ノジマの準々決勝の相手は三菱重工浦和レッズレディース。楠瀬さんは長野戦の試合後にいいマネジメントのコメント出していたからなぁ。。。

第2試合 
日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs ジェフユナイテッド市原・千葉レディース

日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
2-0(0-0, 2-0)

記録

千葉が振り子式なので、山本柚月 vs山口千尋の引っ張り合いでどちらが上回るかをずっと見ていた。田中真理子という誤算はあったにせよ、特に千葉から見ての左サイドは、結構ベレーザの自陣でのパス回しを窮屈にさせたし、ミスを誘うなり奪い切る場面も多かった。とはいえ、ワンチャンスワンゴールという概念のチームではないことで、チャンスの数がゴールの数に比例した結果になったのかなとも思う。

スタートフォメ

ベレーザはクロスのタイミングが上げる側と受ける側でなかなか噛み合っていない感じがしていて、精度ではなく、両者の感覚を合致させないと、なんて思っていたら、連続攻撃からのこぼれ球を拾って菅野奏音のクロスに山本のヘッド。相手のラインアップに合わせて中へ入る人、それを見つけて上げる人と、理想的なクロスから形の1つだったのではないだろうか。ちなみに山本はベレーザに上がってから初めてのヘディング弾らしい。たしかに、基本は上げる側だし、フィニッシュもカットインが多いからそもそもヘディングでシュートしているイメージがないかも。

力こぶを作るガッツポーズも珍しい気がする

追加点の坂部幸菜は右ポケット角度のない位置から意外性ある一発だった。折り返しかなと思っていただけに、ちょっとびっくり。後半頭にも強烈ミドルでGK弾いてクロスバーという一本があったので、シュートの意識が高まっているのかもしれない。なにげ2点目のあとに見せたカツオさんの歓喜の姿がすごかった。

最終盤には千葉もFK時にGKを上げるパワープレーを決行。ただ、ベレーザはカウンターから山本が残っていたDFをぶち抜いた……かと思われたが、守備側はうまくやったなという感じで手のお咎めなく赤紙なし。平塚凱旋となった関浩二コーチはめっちゃ怒っていたけれど笑

試合後には千葉から鴨川実歩の海外移籍リリース(ベクショーDFF /スウェーデン1部で今季8位)が出された。なるほど、それは気持ちも入る。千葉の顔だもん、12年か……。

ちなみに4年前の皇后杯では準決勝でメニーナと千葉Lが対戦している(1月栃木のナイトゲームは伝説的な寒さだった)。

当時メニーナだった野田にな、坂部、青木夕菜、木村彩那、松永未夢、樋渡百花、土方麻椰、ウルフジェシカ結吏と、今回ベレーザとして出場、メンバー入りした選手も多くいて、千葉側にも当時出場のメンバーが多数在籍(互いに想像以上の多さ!)。スタンドでは「やっと千葉の呪縛から解放された」みたいな声も聞こえた。

ベレーザの準々決勝の相手はヴィアマテラス宮崎。WEリーグ首位vsなでしこリーグ優勝チームと、周囲を煽るにはもってこいのカードではないかな。丸亀遠いけれど。

余談

記録員が普段湘南のホーム戦担当している人だった。それから、1回戦からずっと通っているおかげで審判団の顔も覚えてきた(顔を覚えられない人間なので、正確にはシルエットと雰囲気だが)。

余談2

ジェシカのチャントの時に桃さん(田中桃子)がリズム取っていたのすごく好き。

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