210411【日本-パナマ】ついに国立
国際親善試合@国立競技場, 東京
7-0(5-0,2-0)
日本
4-4-2→4-1-4-1
パナマ
4-2-3-1→5-2-3(アンカー落としかリベロ上げか)
サポーターとしては「呼んだなら使ってよ!」と思い、クラブとしては「力量差のある試合に出すの?」とか「呼ぶ必要ある?」みたいな想いがある中で、女子サッカーは比較的代表招集に理解があるのではないかと思っている。もちろん今のリヨンみたいに、CL控えてます、優勝掛かってます、の状態では(しかも延期×2で!)現実的に考えて快く送り出せるわけもない。実際に、熊谷だけでなく、Ellie Carpenterも招集が見送られている。
要はこれだけの大差がつく試合が2つあっても、木下は使って塩越や水谷は使わんのかいっ!というツッコミを、もしかしたら誰か入れたかったのではないかと思って。結果からの推測ならば、次々世代を考えてのことや本人たちから「何がなんでも出て結果を出してやろう」みたいな飢えのようなものが欠けていたなど、外野からはどうとでも言える。ただ、いずれの試合も先発と途中出場組との色の違いを見れば、やむなしというのが事実ではないかな。
前半は決定機のフィニッシュ精度が改善されて、ボックスの進入回数と得点数が近い値になった。加えて、パラグアイ戦のコメントにあったよう、宝田がトップの選手に下のボールで前に付けるパスが多かったのは好材料。岩渕と長谷川は自分でボールを持って前を向いて仕掛けることや、スペースを探しながら運ぶことを恐れないので、パス以外を相手に警戒させる大きな効果をもたらしていた。なので、メンバーを変えてシステムを変えてからはしゅんとしてしまったね。
この試合はボランチがPAに入っていく回数が少なかったように感じる。それも踏まえて4-1-4-1にしたのかもしれない。初期位置がインサイドハーフ扱いになってからは、林も前線に顔を出す機会が増えたけど、最前線に入った木下もそもそもCFタイプではないから、結局はゴール前でもパスサッカーだけの状態に。ポジション名から連想する役割に縛られ過ぎていたのか。この3人ならパス&ゴーだけで勝手に前進できるクオリティはあるでしょう。
さらに要求したいのはセットプレー。宮間レベルまで行けとは言わないけれど、もう少し可能性のあるボールを。漠然とピンポイントではダメで、速度・落ち方を含めた球質に、トレーニングからこだわらないと。回転の量も少なめで素直なキックだから、守る方は楽だろう。個人的には石川竜也やサロモンソンみたいに、頂点まではゆるっと上がって、そこから急に遠くへ落ちてくるボールが好き。ショートも使っていたが、フィジカルで勝てる面子がたくさんいたので、普通に勝負しても勝てるかどうかも見たかった。
ちなみに前半ボランチが絡みながら右を攻略中の際に、最終ラインもちょい右にスライドしつつ左SBも中央に寄っていたけれど、ポゼッション時のリスク管理ってそこでいいの?っていう単純な疑問。相手の右SHは誰もマークしない浮いた状態だったけれど、これ奪われた時に展開されたら、だいぶ運ばれるのでは?と。となると、立ち位置としては、もう1列前で素直に中盤を埋めながら、ボール回しにも参加できますよ的な場所にいた方がよかったのではないかと思ったり思わなかったり。ぼくがマツケンの立ち位置に影響され過ぎなだけかもしれないが。
国立は観客側がアクセス方法の多様さを理解すれば、利便性は上がりそうな予感。でも、経験上、最善を模索する人間は少数派。サッカーだけに限って言えば、見るだけなら専用性で埼スタに分がある。キャパが大きくてもアクセスが限定的だと、出口混雑や交通面の関係でノッキングする。吹田や亀岡はどうなのだろう。国立の工事費用で埼玉高速鉄道を延伸しつつ、東武とJRに一本道を作れば、埼スタと横国で事足りたのではなどという考えまで浮かんでしまった。