U-17女子ワールドカップ 日本代表3連勝グループステージ振り返り

3戦3勝10得点0失点。素晴らしい。
準々決勝はスペインと。8月にU-20が敗れているし、この世代としても前回大会はベスト8でニュージーランドにPK負けだったので、何としても勝ち進んで欲しい。

FIFA U-17女子ワールドカップ インド2022

10/18 第3節U-17フランス戦

フランス 0-2(0-1, 0-1) 日本
@ Pandit Jawaharlal Nehru Stadium

記録

すでにグループステージ突破を決めていた日本に対し、勝たなければ敗退となるフランスだったので、頭から守勢もあるかなと思ったが、五分かむしろ日本の方が相手の嫌がるプレーをしていたかなという序盤。今大会主役候補の谷川は見事なミドルで3戦連発とさすがだったが、過去2戦よりも球離れが遅かったり、一歩目が出ていなかったりした印象を受けたので、体調が万全でないのかなと思った。案の定、前半だけでベンチに下がったが、無理はしない方がいいし、見極めてくれた狩野監督に感謝。

あまり怖さを感じなかったフランス攻撃陣も失点直後にいきなりフィジカルの本気を見せてくるという、海外代表にありがちなパターンであわやの場面を作られたけど、GKもDFもナイスカバーだった。あの位置・距離からDFを抜けてくるシュートは厄介だが、しっかりと反応していたし、その後カバーした2人も素晴らしい。

途中から入った丸井は存在感大。一番足を運べていたのではと思うくらい、セカンドボール回収や切り替え時の守備、最終ラインからのボールの引き出しと多岐にわたって奮起していた。板村のドリブルも見ていて楽しく、ボールを持たせたらまず仕掛けでいいのではと思うくらい。運んでポストを叩いたシーンは圧巻だった。詰めた柴田のシュートがブロックされたのは相手を褒めた方がいい。

日本はパスワークが武器と称されがちだが、後半の終盤のようにスペースができたら松永しかり樋渡しかり、自分で最後までやり切ってしまった方がいい気がする。相手も足にきていると思うので。

10/15 第2節U-17カナダ戦

日本 4-0(2-0, 2-0)  カナダ
@ Pandit Jawaharlal Nehru Stadium

記録

開始早々の久保田の一発がすべてだったと思う。初戦より距離間が良くなった日本は、追加点も含めて前半はほぼほぼパーフェクトだったんじゃないかな。ミドルも相当数打っていたが、積極性というか、守備側からしたらこの年代の泣き所でもあるので、もしかしたら戦術的な側面もあるのかもしれない。

初戦は今野が前めで谷川がアンカーに近い縦関係だったが、2戦目は眞城がバランサーに。トライアングルというよりボックスを作ってのパスワークが効果的だったのと、外を張らせて見せておきながら中へ縦に通すパスが多かったのも、大ポジティブ要素。

後半はパワーに押されつつも、ゼロで抑えて追加点を取る理想的な流れの中で、さらに上積みを要求するならば、追いながらのフィジカルコンタクト。単純な競り合いや構えてのぶつかり合いであれば引けを取らないが、追走して肩を当てても相手がブレなさ過ぎた。ただ、これもカナダ側の戦術的ストロングポイントなので、推進力を与えるような遅らせ方ではなく、1歩踏んで牽制入れてから下がるとか、入れ替わりの守備になりそうな選手の近くに受け手を用意して、中盤で確実に奪い切るとかかな。

外からはゲームコントロールをする時間も必要というけれど、もちろん受け身が続く状況であればそれも1つの手段だが、世界的なトレンドとして攻められるなら攻める方向なので(縦に急ぐだけという意味ではない)、その良さは消さないようにしてほしいかな。

10/12 第1節U-17タンザニア代表戦

日本 4-0(1-0, 3-0)  タンザニア
@ Pandit Jawaharlal Nehru Stadium

記録

タンザニアが男女・世代別通じて初めてのワールドカップ、FIFAランキングでも圧倒的下位なうえに早々に1人退場だったので、もう少し楽にというか点が入るのかなと思った。ただ、結果的に彼女らもフランスに勝ってカナダと引き分けてGS突破なので、実は普通に強かったのでは疑惑がここにきて浮上している。番狂わせ過ぎてJFAもトーナメント表用の国旗を用意できていない。時間の使い方は置いておくとして、GKも当たっていたし。

ただ、左右両足でロングレンジのキックを蹴るスケールの大きな谷川の発見を含め、ミドルやドリブルのような攻撃の積極性はすでに見られていたので、3戦を終えて初戦だったことも鑑みれば4-0勝ちは上々だったのではないだろうか。メニーナ、堺ガールズに加えて、ドゥーエ組が年代別の代表を定期輩出できるようになってきたのも嬉しい。

一部で話になっているピッチサイズの話ですが、競技規則で規定されていて、大前提として幅がある。例えばゴールライン幅は45m~90m、国際大会では64m~75mの範囲内で競技会が設定していいよってことになっている。その中で「FIFAは、ワールドカップ、オリンピック等の競技のフィールドの大きさを105m×68mと定めている」とJFAが但し書きを作ってくれている。で、今大会のレギュレーション第20条2には「FIFAの別途承認がない限り、105m×68m」と書いてあるので、逆にいえば別途承認されたのかもしれない。

ちなみに第23条4で練習場のサイズは最低でも100m×64mとされていて(つまり国際大会規定の最小サイズ)、それが採用されているのかもしれないし、されていないのかもしれない。別途承認しましたという話は見つけていないので。

まぁ今大会のピッチサイズはともかく、多くは公平性のために統一させているけど、大会によってはサイズが変わる可能性もあると知っておけばいいのではないかな、ストークみたいに。

JFAの競技規則とU-17女子ワールドカップインドのレギュレーションのリンクは張っておく。

U-17女子ワールドカップインドのレギュレーション

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