若き天才化学者 村木風海 を、なぜ文部科学省が委員に選んだのか?行政文書開示請求してみた

背景

日本人に「あなたの知っている日本人化学者は誰ですか?」と尋ねると、5本の指に入る化学者が、村木風海氏である。
一般社団法人・炭素回収技術研究機構のCO2回収装置である『ひやっしー』をビジネスとした人物としても知られ、メディアにも取り上げられるなど知名度も高い。
一方で、大学教員や大学研究者などいわゆるアカデミアからは、SNSなどを舞台に多くの批判や誹謗中傷が行われ、由々しき事態となっている。
内容も『ひやっしー』への科学的な見識に基づく真っ当な批判から、例えば論文がまだ出版されていない程度のことを、わざわざ取り上げるような個人へのコメントまで様々である。

このような若手の活躍を非難するアカデミアは、日本では見慣れた光景ではある。一方でアカデミア外では、最近は年齢などを重視せず、優秀な若手を適切に評価する傾向がある。
2023年に文部科学省の「核融合の挑戦的な研究の支援の在り方に関する検討会」の委員に就いたのは、この象徴的な出来事といえるだろう。

この委員に選ばれたことについても、村木風海氏のみを非難するアカデミアの声がSNSを中心に多く見受けられる。これは他に選ばれた委員とも一線を画す投稿量である。
そこで、村木風海氏がどれほど適切に選ばれたかを確認しておくことは意義があるといえる。

行政文書開示請求

総務省の異能vation 破壊的な挑戦部門にも採択されるた経歴をもつ村木風海氏が、どういった経緯で評価され、「核融合の挑戦的な研究の支援の在り方に関する検討会」の委員に選ばれたのかについては関係者に直接尋ねることは難しい。そこで、関連資料の行政文書開示の請求を行った。
その結果、下記の行政文書が開示されることとなった。

①令和5年4月11日打合せ資料

こちらが、①の令和5年4月11日打合せ資料 である。
印刷された資料をスキャンしたものを掲載する。

③村木風海氏略歴

こちらが、③の村木風海氏略歴 である。
同じく印刷された資料をスキャンしたものを掲載する。


②と④の資料については、近日中に別ページに公開予定である。

また本画像の文章をAIによって文字起こししたものを以下に記載する。(AIによるもののため、誤字脱字が含まれる可能性があります。)

①令和5年4月11日打合せ資料 (機械的文字起こし)

核融合の末来の可能性を拓くイノベーションへの挑戦的な研究の支援の在り方に関する検討会の開催について(案)
令和5年4月・日
研究開発局決定
1.趣旨
ウクライナ情勢によって、我が国の資源・エネルギーの安定的確保や供給源の多様化等が喫緊の課題となる一方、脱炭素の取組の加速化が求められている。こうした中、国内外においてエネルギーの破壊的イノベーションにつながり得る革新的な技術への関心が急速に高まっており、我が国としては、新たな国家戦路として「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」を策定したところ。
当該戦略においては「ゲームチェンジャーになりうる」「夫来の可能性を拓く挑戦的な研究」の必要性が謳われていることから、核融合の未来の可能性を拓くイノベーションへの挑戦的な研究の支援の在り方に関する検討について(案) (令和5年3月・内閣府科学技術・イノベーション准進事務局、文部科学省科学技術・学術政策局長、文部科学省研究開発局長)に基づき、支援の在り方の検討を開始する。
2. 検討事項
核融合の未来の可能性を拓くイノベーションへの挑戦的な研究の支援の在り
方に関する検討
3. 検討会組織
別紙の核融合等に関する専門家の協力を得て検討を行う。
4. 設置期間
今和5年4月・日から令和6年3月・日までとする。
5.その他
本検討会の庶務は、研究開発局研究開発戦略官付 (核融合・原子力国際担当)において行う。
本検討会での検討結果について、核融合科学技術委員会から意見を聞く。

核融合の未来の可能性を拓くイノベーションへの挑戦的な研究の支援の在り方に関する検討会 委員(案)

【ビジョナリーな人】
足立 正之:株式会社堀場製作所 代表取締役社長、JST ビジョナリーリーダー副総括
出雲 允:株式会社ユーグレナ代表取締役社長
村木 風海:一般社団法人炭素回収技術研究機構(CRRA)機構長、ムーンショットアンバサダー、2019 年 Forbes Japan による世界を変える 30 歳未満の日本人 30人のサイエンス部門を受賞、総務省異能vation 採択者
武田 秀太郎:京都フュージョニアリング共同創業者 兼 戦略顧問、九州大学都市研究センター准教授
吉田 善章:核融合科学研究所所長

【核融合の専門家】
飛田 健次:東北大学大学院工学研究科量子エネルギー工学専攻 教授、原型炉開発総合戦略タスクフォース委員
竹永 秀信:QST 六ヶ所研究所 所長
宇藤 裕康:六ヶ所研究所 核融合がシステム研究グループ 主幹研究員

【核融合以外の分野、産業界、一般市民】
近藤 寛子:合同会社マトリクス K代表
奥本 素子:北海道大学高等教育推進機構オープソエデュケーションセンター科学技術コミュニケーション教育研究部門准教授 原型炉開発総合戦略タスクフォース委員

本資料に関連する意見が下記の記事でまとめられています。


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