ガイダンス・カウンセラー
インターナショナルスクールで働き始めた時、日本の学校には当てはまらない立場の人たちが色々いることに気づいた。その一つがガイダンス・カウンセラー。日本の学校のスクールカウンセラーとは、ちょっと違う。ガイダンス・カウンセラーは担当の生徒一人一人と関わる。態度に問題がある生徒だと、各教科の担当教師や部活動の顧問にも授業中や部活中の様子を聞く。高校3年生にとっては、進路を一番相談する存在にもなる。生徒一人一人の進路の希望をきちんと聞く。もちろん成績も吟味したうえで、進学先のアドバイスをする。
彼らを見ていて、いつも感心したのは「聴く力」だった。態度に問題がある生徒や保護者に現状を聴く。進路に関しても、生徒の希望に耳を傾ける。カウンセラー一人につき、大勢の生徒を担当しているから根気がいる。
生徒から信頼され、わたしも同僚として安心感を持てたガイダンス・カウンセラーの共通の特徴は「ゆったりとした落ち着いた雰囲気」の人たちだった。名前を呼ぶと、きちんと目を見てニッコリと笑って「マミ、元気?」と声をかけてくれた。当時30代前半だったわたしでさえ気持ちがほぐれたのだから、多感な時期の高校生たちにはとても心強かった存在に違いない。
日本の学校の「進路相談」はどこか敷居が高い、相談しづらい気がする。スクールカウンセラーもそう。日本人の国民性もあるのかもしれないけど、どこか近寄りがたさ、堅苦しさを感じる。息子が成長するにつれ「進路相談」に関わる頻度も増えてくるだろうけど、出来るだけ安心感を感じる担当の先生とあたりたいなと思ってしまう。
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