アンバランスな成長期間
ひとりで育てていることと、亡き祖母と母、そして母とわたしがなんでも話していた関係だったこともあり、息子とは色々話している。小さい時から彼にもなるべくわかりやすく、身近なことや時事問題を話している。息子の宿題を手伝っていた時期は「ママが○年生の時も、こういう問題が出ていた。ちょっとこれは難しいね。」なんて話していた。心の成長面でも、わたしなりにアドバイスはしている。
思春期に入っている彼から、以前ほど可愛らしい言動はなくなってきた。
今年の緊急事態宣言の時期に、彼は声変わりをした。今では慣れてきたけど、自宅でオッサンのような声を聞くことに違和感があった。
あれ、うちにオッサンはいないはず。
わたし、子供と暮らしてるんだけど。
学校が再開するようになり、息子に「声変わりしたなって、喉仏が出てきたなって友達に言われてるんだよ。そう思う?」と聞かれ、うんそう思うよと答えた。少しすると、こんなことを聞かれた。
「ママは喉仏が出てきた時、どう思った?」
一瞬何のことか分からなかった。
わたし、喉仏は出てないんですけど。
息子が意図することがわかったので、こう答えた。
「喉仏が出てくるのも、声変わりも男の人だけだよ。ママは女の人だから、両方経験してませんよ。」
わたしの言葉を聞き、息子はこう答えた。
「えー、そうなの⁈女の人はしないの?えー、そうなんだ?」
大爆笑してしまった。多分今年一番の大爆笑だろう。保健体育で学んだはずなのに、息子の頭に入っていなかったらしい。
今までの成長の過程で、わたしも似たような経験をしていたら「ママもそうだったな」と話していた。喉仏のことをわたしに尋ねたのも納得できるような、案外天然系なのか。
友人達に、そのことを話すと爆笑していた。
そして「あんなに大きくなったのに、まだ子供で可愛い」「ママにそういうことを聞くんだ」「素直だ」との感想がついてきた。
友人たちの感想で、体はすっかり大人へと変わりつつあっても、まだまだ心は子供なんだなということを再確認した。
彼のアンバランスな成長期間はまだまだ続く。わたし自身、これから親として今まで以上に、距離を置いていく時期も想定している。
子育ては一種の修行。修行だから、他人との競争でなく、自分を心を見つめて一歩一歩進んでいこう。
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