北京ドタバタ旅行(19)
両親は久しぶりに並んで腰を下ろして、外の景色など眺めています。並んで腰を下ろすと言うこともどうもこの先ありそうにありません。まぁ最初かどうか分かりませんが最期になる可能性があります。
私たちが乗り込んだのは日曜日で、車内は結構空いていたのですが、新大阪駅でかなりの人が乗り込んできました。皆、手に大きな旅行鞄を持っています。当然海外旅行に行く人ばっかりなので当たり前なのですが、この私の座っている位置がどうも具合が悪くなりました。
というのも私の列だけ椅子が少し通路側にずれて据え付けてあり、その関係で私の車椅子もまた通路にはみ出していて、通路が狭くなっていたのです。そんなわけで大きめの旅行鞄が通れません。
「なんだかなぁ・・・・・・おじゃま虫だなぁ」
とデッキにまで移動しようかと思っておりましたら、心優しい乗客はその重い旅行鞄をなんと両手で抱え上げて、中に入っていってくれました。障害者というのは時として普通の人より多くの善意を体験できる人でもあるのです。
さて、はるかは関西国際空港に静かに滑り込みました。到着したのは旅客ターミナルビルの2階で、航空会社のチェックインカウンターは4階にあります。当然100メートルの問題がありましたので、あらかじめ電話で、父用に車椅子と空港係員に待機してもらい、エレベーターで4階にあがります。
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