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北京ドタバタ旅行(65)

 結局私たちは、頂上を少し過ぎたところにある、駐車場に車を止めました。しかしながら、駐車場から頂上付近の登り口まではだらだらした登りになっています。歩くとさほどではないのですが、車椅子の場合、かなりゆるめの傾斜でも押すとなると力がいります。

 それに明の十三稜の時もそうでしたが、何となく雰囲気的に、ガイドはいやがっています。母が父を助け、ガイドが私の車椅子を押したら、なんとかなったかも知れませんが、それをわざわざガイドに言うのが、なんとなく言いにくい雰囲気がありました。冷静に見たら、こういうことは少々無理があるのでしょう。

 それになにも万里の長城といえでも、ただの煉瓦の固まりです。多少古いか新しいかを別にすれば、さして珍しいものでもありません、、、などと、いささか強引に自分を納得させ、車の中で待機することにしました。まぁちょっとだけよ!と帯まで外したのを見て、途中で帰るようなものです。

 

そういうわけで、ガイドと両親が万里の長城の見学に出かけ、私と運転手だけが車に残りました。 だいたい中国の運転手さんというのは中学卒程度の人が多く、そうなりますと、英語というのはほぼ通じません。中国語で話さないことには会話は成立しないのですが、日本人は中国の古代言語である漢の字、すなわち漢字を使っています。

 もちろん、今の中国は簡体字というずいぶん省略した字を使っていますが、それでもある程度意味が分かります。ですから、全然中国語が出来ない日本人でも、使い慣れた漢字を書けば、そこそこ意味が通じることが多いのです。

北京ドタバタ旅行(66)


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