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「友だちです。一度もしゃべったことないけど」

きらいな人全員殺しに行く旅できたのになあ。妄想だったのかな。あの物語では、物語を終わらせるというのはつまり、はつ恋をあきらめて、カルテにちゃんと善人って書かれてるひとと結婚をして、台所で魚を切っているこのしあわせをえらぶということだ、と教訓をおっしゃっていたが、私にはどうも、そうは思えない。終わらせるためには、誘惑と、それに負けるよわさが必要だ。タイミングが完璧でないと、ロケットは宇宙へは行けない。消息を絶ったものたちが、どこかで呼んでいる声がするのだが、数字や記号をつかえな

    • 「何があったのか正直に言いなさい」

      「はい。2024年7月20日土曜日。 朝6時ごろに目が覚めて、今日が締切の6000字のレポートを書かなきゃなあと思いつつ寝転んでいたら、いつの間にか11時になっていました。 昨日と同じ服に着替えて、日焼け止めを塗って外へ出て、スーパーでたくさん食べ物を買って、帰ってきてから全部食べました。 Daily Dose of Internetという動画チャンネルを観たり、ランジャタイの過去の配信やジャルジャルのネタを観たり、Apple MusicにしかないプレイリストをSpot

      • 夏、感情の配分

        ツイン・ファンタジーはすでに想定されたことがあるし、ヘロインはもう十分な量をブラックホールのほうにあずけたし、私だとわかるような印鑑は私の思うすべての場所につけておいた。私は情報なんだと、念なんだと、社会の隅から隅まで、この主張を言いふらそうという気概だった。病床で泣き叫ぶ患者はきっと私に似ている。だからたくさん入院もするんだ。世界中の病院にはいりたい。星か、黒点か、とにかく夢にでてきたものをずっとみつめて過ごす。生きながらえることは、なにものかにこれを示すこと。最近ほんとう

        • 写真

          詐欺師は助けを呼び 整形師は腕を組んで 先生はひざまずいている ぷつんと気泡がはじけると 四辺はみるみる瓦解して やけどになって焦げついた

          いたちごっこ

          アメリカ人にでもなればいいじゃん 一次元のパッチワークが 二次元の文様に拡がる 三次元で論文を書き 四次元で自分ごと潰した 寿命終わりました 寿命終わりました 映画は発禁です 物語はポルノです パリの地下鉄の広告が 火山灰の噴出する遠景が 戦艦で傍受されたうわさが あたたかい光に騙された 果敢に詰め寄ろうとして 裁判官を夢見たが 体調不良のため挫折し 野犬にかまれてなくなりました 祖父のはなし 母のはなし そしてわたしにいたるはなしが終わらない 延々とうまれるものが それなの

          いたちごっこ

          嫌われ者

          みんなひきこもり気質だ。 ひとり暮らしなんてからだによくない。 20年も生きるなんてからだによくない。 コンタクトレンズをつけるのがじょうずな リップをぬるのがだいすきな 女性が私を拾いました。 肩におおきなブランケットをかけてくれて しばらくくるまっていると 女性は手のひらいっぱいに オレンジ色の錠剤をもってきてくれた。 私はなんだか泣けてきて、 いれてください、とお願いして口をあけた。 こうして滝がそそがれました。 私は副作用で、 物をいえなくなってしまったから、 さびた

          先生

          歯糞 乳癌 きみをいじめないで 名がついてよごれた 浮き足立つ 呪われた ロマンチックな命 "caught in your web" 剛毛は現に肌を突き刺す 巣を作りいきようとする 眩いよう ひからせておくから 暗号をよみといてくれ 心配しないでいい ぼくは酔うことがない 具合がわるくなるだけだ 吸い込まれても いのちとられても 円がきれいにかけたんだ と言って 先生が筆をおいてしまっても 言いたいこと きみにはあって きみは卑怯 後悔しか しない

          憧憬

          伝説がぼくを呼んでいる それが撒餌ではなく毒だってぼくにはわかる しいて言うならもう戻ってこないもの おさなくあどけない心がとにかくとどまろうとする所 もう少し ぼくから離れてくれないか あたたかい海の水が 君にもかかってしまうだろう 古いにおいの立ちこめた倉庫の壁から壁をこえて ぼくをめがけて突き進み あたまから一気にのみこんで そうしてやさしくほほえんで はるか遠くの宙の屋根にまで運んでくれるから 通りすがる雑魚の尾がたがいに当たって ぎらぎら ぎらぎら 音を立ててうるさ

          歓迎

          いっちゃう!いかないでくれ……まぶしい方へ……おもちゃの沢山つまったなつかしく愛しい方へ……わたしの持ち分といえばせいぜい誰かの生んだ卵とべしゃべしゃの組織液……コンクリートの筒の内側に僅かにこびりついた……透明な電波線はお笑い芸人の額の皺をはっきりと捉え……子どもたちを啓蒙している。元気になってください。幸せに。発芽しそこねて割れてしまった袋を幾つも回収して。豊穣に飛び込み輪郭を食われ。心臓では気泡がつぶれて穴だらけ。でもそれを庇ってあなたの……体は痺れてよわくなる。複雑な

          待望

          触ったら安い餅みたいだけど 中身はちいさな種とぎちぎちの卵が詰まってて 水分がそこらじゅう 爛々と滲んでて 知ってる? いますぐにでも破裂したいって待ってるの 見て ここなんかすでにやぶれている 君の足音が聞こえるよ 刃先がひかったのも今 見えた それがもうすぐ 私のここにやってくるんだね あらたに あらたに わき出てくる えたいの知れない粒たちを逃がして 君の目にふれたとたん 私はふやけて ぜんぶ忘れて笑いだすの こんなもの 肥った虫だから 悲鳴をあげないでね どうか 乳を

          しょうもない女

          しょうもない女は 縮毛と脱毛がマスト しょうもない女は 声に特徴がない しょうもない女は 選挙に行かない しょうもない女は 側にしょうもない男がいる しょうもない男は もれなく変なアクセサリーをつけている しょうもない男は それなのに面立ちが幼く残念だ しょうもない男は みんな大差なく しょうもない女も みんな大差ない きっとこの世に性器は一本しかなく 宇宙を同じくして むなしい穴が あまねくころがっているだけ (※わたしは女です。女として、いろんなものを観察していて、思っ

          しょうもない女

          棄て汁

          人を好きになったことがないのにエロ漫画をたくさん集めている人もいる。 色々な人がいるのだ。 王子になる人も、望んでホームレスや囚人になってみる人も、整形をし異国で風船を配る人も、夢心地で自殺志願する人も、新聞記者も配達も大統領も僧侶も嘘つきも、自分がダメージを負うことを恐れる者も、ナルシストも子どももいる。 私はこのことを知らなかった。そして、知るたびに、今後さらに知っていくことになるであろう、想像を超える無数の悲しさや苦しみのことを思い、次々それらが蓄積していくのに耐

          ここじゃない

          ここじゃない

          想像でひとり笑いな

          想像でひとり笑いな

          携帯を他人にさわられているとき、cookieかなんかの作用で、さっきまで私が見てた下着のサイトの広告がめちゃめちゃ出てきていて恥ずかしかった。どうせならもっときわどいサイトを見まくっておけばよかった。そしたら威嚇になったのに…油断した

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          無理くり書いてみる

          ・ヒトは多すぎる。 ・がまんして文章を読む。 ・だれのための顔でもない。 ・「今日だね」

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