タイのジェンダー
どうも、タイBLの世界が大好きなricazouです。
ずっと書きたかったジェンダーの話題をここで書こうかと思います。
私がタイBLドラマにハマった理由の一つが性の多様性です。
BLはBoysLoveだから男性同士の恋。
だからそれだけだと思っていませんか?
いやいや、同性だの異性だのいっている時代ではありません。
日本ですら性は男と女の2つではない時代です。
でも、それって男・女・どちらでもないの3つに分けられることが多いです。
私はそれがどうもしっくりこなくて、モヤモヤしていました。
そうしたら、タイBLドラマに出会い、その中に多様な性の登場人物がいて、ほとんどの登場人物が性別でも容姿でもなくその中の人間性をみて人を好きになるという世界に驚き、そこに惹かれたのです!
そこで、タイのジェンダーはどうなっているんだろう?と気になったので、調べてみました。
1 タイの性別は18種類
「タイ 性別」と検索すると、その種類が出てきました。
その数18種類?!
この下に書いていきます。
いっぱいあって、よく分からないかもしれませんが、すごく細かいです。
簡単に言うと、「心が男?女?」「恋愛相手が男?女?」で分けられている感じです。
⇩ちなみにアメリカでは58種類?!
私の性自認の感覚は、アメリカ版の方が近いです。
この中になら、私の性別見つかりそうです。
2 寛容な社会
タイの国の中で本当に多様な性に対してみんなが寛容なのかどうかは分かりません。
でも、国がこれを押し出しているようです。
こういうサイトを見ると、LGBTQの人たちはタイに行ってみたいと思いますよね。
⇩LGBTQの人向けのタイ国政府観光庁のページ
でも、全てにおいて寛容なわけではなさそうです。
⇩「TRANSIT」の記事
3 ドラマの中のLGBTQ
タイドラマが日本で人気になったきっかけはBLドラマです。
俳優さんたちがかっこいい上にストーリーが面白い。
そして、その中には必ずLGBTQの人たちが出てきます。
またそれが魅力的な人ばかり。
なので、みなさんもはや性別関係なく人として推せます!
その中でも私の中で印象深かった方たちを紹介します。
※順番は私の印象が深い順です。
Gun(ガン)
กรวิชญ์ บุญศรี Korawit Boonsri(コラウィット・ブーンスィ)
彼は私がタイドラマで初めて出会ったLGBTQの人です。
タイBLはここから入ったという人の多い「2gather」シリーズにGreen(グリーン)役で出演していました。
ドラマのGreenはゲイで、とても立ち振る舞い可愛く、主役のタインに猛アタックをしていました。
タインは嫌がっていましたが、自分の気持ちにまっすぐで、とにかく憎めない役が上手い!
私の大好きな「SOTUS2」にも出ていて、そこでも同じように男ばかりの会社の製造部で明るくかわいい役でした。
彼が画面に出ると、ぱあっと場が明るくなります。
Gunくん自身もLGBTQで、ボーイフレンドも公表していて、一緒の写真や動画をSNSでアップしています。
そして、俳優業の傍らCAもしている?!
その飛行機、乗りたい!!
「NotMe」ヌット役の方
「Not Me」でBlack(ブラック)の同級生ヌット役を演じた役者さん。
※お名前探したんですが、見つけられず・・・
この方の佇まいが素敵な上に、このヌット役がとても良かった!
特に、タウィーの会社前デモの中で、LGBTQの人たちが集まって同性婚実現のための署名を集めていたときのヌットの台詞は観ている人の心にしみました。
「男と男 男と女 あるいは女と女にとって
この法律は平等にメリットがある
今は必要ないと思う人も多いかもしれない
でも もしかしたら あんたの周りで必要としている人がいるかも」
監督や脚本家はきっと彼女の台詞にたくさん想いを込めていたんだろうなあ、と思います。
ドラマではほんの少ししか出てこないのに、最後まで観てもすごく印象に残った役です。
Gun Atthaphan(ガン・アタパン)
อรรถพันธ์ พูลสวัสดิ์ Atthaphan Phunsawat(アタパン プーンサワット)
「TheoryOfLove」「NotMe」など人気作品に出演しているGMMTV四天王の一人、Gun(ガン)くん。
Offくんと一緒にカップルを組みOffGun(オフガン)として大人気です。
彼自身はLGBTQを公表しています。
いつもジェンダーレスなハイファッションをまとっていて、自由なファッションリーダーです。
とにかくおしゃれすて可愛すぎる!
そして演技も上手くて、色々なドラマで活躍。
どんな役も完璧に演じ分けて、引きこまれてしまいます。
「NotMe」では性格と生い立ちの違う双子を一人2役で見事に演じ分けていました。
Earth(アース)
Katsamonnat Namwirote(カッサモンナット・ナームウィロート)
「Until We Meet Again」でイン役を演じたEarthくん。
かわいいけど恋愛に積極的な後輩キャラがとても印象的でした。
格好は男の子だったけど、振る舞いが女の子ですごくかわいかった。
他のドラマでも、いつも可愛い男子として出演しています。(私の観た限りですが)
今はSanta(サンタ)くんと新しくカップルを組み、ドラマの主演をしたり、TIKTOKに動画を載せたりしています。
今はやりのY2Kファッションに身を包み、かわいいポーズで写真をとったり、K-POPのカバーダンスをしたりして、やってることは完全女子です。
普通の女子では女子力完全に負けると思います・・・
Jeab(ジアップ)
Lalana Kongtoranin(ララナ・コーントラニン)
「Vice Versa」シリーズでパラレルワールドに旅してきた人たちが集う「異世界タイ人協会」のプワドル役のJeabさん。
一目見た時から、長身で整った顔、ジェンダーレスな佇まい。
とても素敵!!
一目惚れしました・・・
元ミスタイランドで女優で医師?!素晴らしすぎる経歴なんです。
実生活ではガールフレンドがいて、SNSでガールフレンドと一緒の動画や写真を発信しています。
Anucha Boonyawatana(アヌチャー・ブンヤワタッナ)監督
この方は「NotMe」シリーズの監督です。
デビュー作はGun Atthaphanくん主演のBL映画。
デビュー作から作品の評価が高かったようです。
彼女自身がLGBTQで、作品の中にもその視点を入れています。
タイの現代社会を映し出す内容、少し影のある映像、そして人間味はあるけれどこかファンタジーな作品作りが私はとても好きです。
今後の作品も楽しみです。
4 T-POPの中のLGBTQ
タイのポップカルチャーT-POPの中にもLGBTQの方はたくさんいらっしゃいます。
その活躍の仕方がかっこいいんです!
4MIX
LGBTQ×ボーイズグループ。
ニンジャー、フォークソング、ジョージ、マッカの4人。
ニンジャ(画像一番右)がLGBTQを公表しています。
この4人、それぞれに個性があるので、LGBTQもニンジャの個性の一つのような感じで、自然です。
ダンスもパワフルで、歌も上手くて、とにかくかっこいい!!
CHRRISSA(チェリッサ)
「เลือดกรุ๊ปบี - B Blood Type」がタイでロングヒット中のCHRRISSAさん。
タイで大人気のようですし、私の聴いているSpotifyのT-popベスト50にもずっとランクインしています。
MySchoolPresidentOnStageでGemini(ジェミナイ)くんも歌った曲です。
元々はインフルエンサーで、歌手ではないようですが、この曲聴いてると、何か惹かれるものがあります。
5 BLドラマの世界はまだまだ夢物語
ここまで読むと、タイはなんて性に寛容で素敵な国なんだ!と思いますよね。
でも、全てそういうわけではないようです。
やはり、偏見もあるし、差別もあるようです。
同性婚も認められていません。
見た目が女性でも戸籍が男性なら徴兵検査を受けなければいけません。
同じタイでも、BLではないタイドラマとBLドラマではやはり描かれている世界が違います。
BLドラマの中のようなみんなが性別を気にしない社会はまだまだ夢物語。
だからこそ、少しでもそれを現実にしたいと作り続けている作り手さんもいるし、俳優さん達も啓蒙活動をされていたりするんだろうなあと思います。
しかし、LGBTQを公表している人が日本より多く、社会全体で性が2つではないという認識はあるので、日本よりは性の多様性があるのが当たり前なのだと思います。
⇩タイ人に周りのLGBTQの人の割合をインタビューした動画。
返答は20%~99%?!
やっぱり多い。
日本だとこの割合にはならないなあ、と思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
性の問題はなかなか繊細なので、私の分かる限りの内容しかここでは書いていません。
もし、何か間違ったことを書いていたら教えていただけると幸いです。
この後は個人的なことなので、読みたい方だけ。
最後に、私の性の話を。
体は女で男性が好きなので、大きいくくりだと女ですね。
でも、もし自分の性を若いころに自認していたら違ったかもしれません。
昔から自分が「女らしい」「かわいい」と言われることに拒否反応があり、服装も女の子らしい服装やスカートは嫌でした。
いいなあと思って見るとだいたい男物・・・
でも、女らしい服を着たいこともあります。
男とも女ともどちらで言われても違和感があるので、分類してほしくない感じです。
上手く表せないから、ずっと困っていました。
なので、細かく分けるとしたらアメリカ式の「Neutrois/性別がないと自認している人。身体的無性になりたいと考えている人。」かなあ、と思っています。
最近は嬉しいことに、服装がジェンダーレスになってきたので、女性が男性の服を着ても普通になってきました。
そして、多様な性が認められるようになったので、自分の性自認についても肯定的に見られるようになりました。
私にとっては本当に生きやすくなりました。