5大栄養素について(脂質)
【はじめに】
第1回のタンパク質編につづき、第2回目は脂質をテーマにまとめていきたいと思います。
この記事が皆様に少しでも役に立つことができたら嬉しいです!
【1.脂質とは】
脂質の定義としては不溶性で、有機溶媒(クロロホルム・エーテル・ベンゼンなど)に溶ける化合物になります。
主な役割としてはホルモンや細胞膜の材料となったり、体のエネルギーになります。また、脂溶性ビタミン(D・A・K・E)の吸収を助けてくれます。
※この記事とはあまり関係ありませんが脂溶性ビタミンは上記の4つだけなので覚えやすいです。
少しエネルギーの話を深掘りすると、たんぱく質と炭水化物は1gあたり4kcalなのに対し脂質は1gあたり9kcalです。そのため貴重なエネルギー源だと体が判断し、優先的に蓄える性質を持っています。
脂質には化学構造の違いによって下記の3つに分けられます。
①単純脂質(グリセロールと脂肪酸が結合したもの)
②誘導脂質(単純脂質や混合脂質の分解により生じるもの)
③混合脂質(グリセロールと脂肪酸が結合したものに糖やリン酸が結合したもの)
ちなみに、健康診断や人間ドックの時期になると必ず意識してしまう中性脂肪は
単純脂質に属します。
この3つを構成している重要な要素が脂肪酸で、脂肪酸は大別すると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。
さらに飽和脂肪酸は短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸(MCT)・長鎖脂肪酸に分けられ、不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。多価不飽和脂肪酸の中でもn-3系(DHA・EPA)とn-6系(リノール酸)は必須脂肪酸(体内で合成できない)とされています。
一般的には飽和脂肪酸は健康に悪く、不飽和脂肪酸は健康に良いとされていますが不飽和脂肪酸についても摂りすぎには注意が必要です。
【2.脂質の吸収について】
脂質の種類によって消化・吸収の流れが異なりますが、私たちが普段口から摂取する脂質はほとんどが中性脂肪のため、中性脂肪を例にしたいと思います。
中性脂肪は十二指腸で肝臓から作られた胆汁酸と一緒になり、さらにリパーゼという酵素で遊離脂肪酸とモノグリセリドに分解された後、小腸から吸収される流れとなります。
【3.1日の摂取目安】
日本人の食事摂取基準では、1日の総摂取カロリーの20〜30%とされています。
例えば1日の総摂取カロリーが2000kcalの方の場合は400〜600kcalを脂質からとる計算になります。
この範囲内での脂質量に抑えつつ、必須脂肪酸の摂取を意識すると良いかもしれませんね。
【4.さいごに】
今回も慣れないながらもなんとか記事をまとめてみましたが、なかなか難しいですね。特に脂質の代謝については糖質とも関係が強いので。。
このシリーズでは栄養素単体の役割等をまとめていこうと考えているので
分かりにくい面も多々あるかと思いますがご了承ください。
次回は炭水化物についてまとめたいと思います!ありがとうございました!
【参考文献・書籍】
・日本人の食事摂取基準(2020年版)
・筋肉をつくる食事・栄養パーフェクト辞典
・忖度なしの栄養学
・アスリートのための最新栄養学(上)
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