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『ナハトムジーク』という愛と優しさに溢れた楽曲
Mrs. GREEN APPLEさんの新曲『ナハトムジーク』がついに公開されました…!
1月26日公開の映画「サイレントラブ」の主題歌であるこの楽曲。
一見バラードかと思いきや、バラードという括りに収まらない様々な要素が組み合わさった楽曲で、とにかく心を打たれまくりました…
(解禁されてから4時間近くずっと聴いてたのは秘密)
ボーカルの大森さんが「まずはMVを字幕付きで見てから配信を聴いてほしい」と言っていた理由がわかる、MVのインパクトの凄さ。
宇宙という空間の中でたった一人、苦しんだり泣き叫んだりするメンバーの姿は、初見で見た時にかなり衝撃を受けたんですけど、それと同時にすごく共感できる世界観だなと感じました。
実際自分の世界というのは誰もいない孤独な空間で。
2番Aメロで水に映っている3人は歌っていたり、ギターを持っていたり、キーボードがあったりと表の自分の姿が映し出されているけれど、苦悩に満ちた表情を浮かべる裏の、本当の姿も同時に存在している。
皆んな大なり小なり誰にも見せられない悲しみや葛藤を抱えながら生きている、というメッセージ性が込められている気がして。
そして『ナハトムジーク』という言葉は『夜の音楽』という意味。
3人が一度も一緒に映ることなくMVが撮られているということは、周りに誰もいないそれぞれの孤独な夜の世界を表しているのかなと思いました。
それでもラストの大サビではどこか希望を感じられるような演出になっていて、それが本当に素敵で…
ラストにいくまでの部分で苦悩や辛さがリアルに描かれているからこその、大サビでのギャップがものすごく効いていて、MVの素晴らしさが爆発してます。
あとMVを見ていて気になったのが、2番終わりのCメロで映る3つの星雲と、大サビの星の爆発。
星雲は2:42〜あたりから色合いの異なる星雲がメンバーと交互に映し出されているのですが、もしかしたら3人それぞれが持つ世界として異なる星雲が映されているのではないかと。
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で、そもそも星雲って何だと思い調べてみたんですが、辞典によると
「星雲」とは、宇宙に散在する無数のガスや塵などが、重力によって高密度に集まっている雲状の集まりのこと。
らしく、これを読んでハッとしたのが、このCメロの最初の歌詞って
「塵みたいなもんでしょう」
なんです。
カタカナでも平仮名でもなく、漢字の"塵"を当てたのは『星雲』と掛けてるのではないかと思いました。
そして、大サビに入ってから何度も出てくる星の爆発の様子。
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こちらも星の爆発とは何ぞやと思い調べてみたのですが、どうやら"超新星爆発"と呼ばれるものらしく、JAXAやこちらのHPによると、
「超新星爆発」とは、星が最期を迎えて爆発する現象のこと。質量の重い星は、誕生から100万年ほど経つと中心の圧力が急激に低下し、重力に耐えられなくなった星は一気に潰れ、その反動で大爆発を起こす。爆発で残った水素などの物質は、やがて再び集まり新しい星が誕生する。
今回のMVの中では、この爆発は大サビまでに描かれている感情の方の爆発を表しているのではないかと感じました。
どうしても耐えきれなくなって爆発させた感情が、その先の未来に少しずつ繋がっていく。
こんなメッセージを、"超新星爆発"という現象を通して伝えているのかな、なんて思いました。
ここら辺の話はいつか雑誌のインタビューとかで明かしてくれたら嬉しいな…笑
さてここまで長々とMVについて書いてきましたが、何てったって歌詞もめちゃくちゃいいんです!!
綺麗事じゃない核心を突いた歌詞が沢山出てきますが、それがミセスの優しさであり愛であり、だからこそ寄り添ってくれる温かい曲だなと個人的には感じていまして。
特に、
胸の痛み
喉を伝い
聲にならない
狂おしく頬を擦り寄せて歌を唄う
暗闇の中の光が傷跡に染みるが
矛盾こそ生き抜く為の美だ
抱きしめてあげてね
虚ろな日々でも
乱した呼吸を整えて ほら
塵みたいなもんでしょう
勝手に積んできたんでしょう?
いつの日か崩れても
誰のせいでもないよ
歩くのが疲れたの?
むしろ正常でしょう?
全て無駄に思えても
君は正しいんだよ
触れ合えど釦はズレていきますが
愛したい
最期まで信じたい
ここの歌詞にめちゃくちゃグッときます。
そして大サビ前にある
「研ぎ澄まして」
という、唯一カギ括弧のついた歌詞。
「研ぎ澄ます」ということは、必要以上に様々な出来事や感情に触れることだから自分がダメージを受けたり、場合によっては傷ついたりする。
でもそれで自分のアンテナを鈍らせたり嫌いになったりするのではなく、そんな自分さえも受け入れて抱きしめて愛してあげてね、きっとみんな同じだから、という意味が込められているのかなと思いました。
そして今回は歌い方やメロディにも凄く感情が込められていて。
特に驚かされたのが、1番Aメロラストの
僕らはヘタクソに生きてる
この部分で、大森さんは
僕らは(v)ヘタクソに(v)生きてる
という風にブレスをとられているのですが、2個目のブレスをよく聴くと喉が震えてるんですよね。
で、この震え方が、めちゃくちゃ泣いた後に自分を落ち着けようとする時になる息の吸い方に似ているなと思って。
きっとストーリー上ではこの曲が始まる前にものすごく泣いていたことを表しているのかなと思いつつ、この表現ができる大森さんが末恐ろしいです…笑
あとメロディ部分で気付いたのが、2番Aメロの
暗闇の中の光が傷跡に染みるが
この"中の光が"の箇所のメロディが、多分普通に歌うとなると
な↗︎か↘︎の↗︎ひ↘︎か↗︎り↘︎が
とシンプルになると思うんですけど、
(↗︎↘︎は音程を表してますわかりにくかったらすみません!!!)
今回歌われているメロディは
な↗︎か↘︎↘︎の↗︎ひ↘︎↘︎か↗︎り↘︎↘︎が
といった風に、下がる方の音程が細かくなっているので、これが歌詞にある暗闇の中から光が差している様子を表しているのかなと。
こういう細かい部分が曲の奥行きを作り出していると思うと、本当に緻密で繊細な楽曲だなと改めて感じました。
「ナハトムジーク」という楽曲は、今までにリリースされたミセスの楽曲に散りばめられていた、いろんなタイプの優しさが集約したような
そんなミセスらしい愛や優しさに溢れた楽曲だなと。
いつ何が起きるかわからない不安定な人生を歩む上で、大切な御守りになりそうな一曲。
産み落として下さったことに最大限の感謝を抱きつつ、これからも大事に聴いていこうと思います。