外国人からしたら面白いらしい "日本人らしさ" 〈米国トンデモ生活32〉
数日前に店にとあるカップルがやってきた。彼女はアメリカ人でタトゥーを入れに、一緒についてきた彼氏はイギリス人だった。
この彼氏の方がヴィンテージもののバッグや衣類の販売をしているらしく、買い付けに日本もよく訪れると言っていた。
そのうち、日本人の他人の目を気にする性質の話になった。そこでちょっと前にLINEニュースかなんかで目にしたサンドイッチのSUBWAYの話をした。
記事に書かれていたのは、世界中で人気のSUBWAYが最近日本ではうまくいっていないという事だった。理由はカスタマイズできることを売りにしているSUBWAYだが、日本人は「後ろの人を待たせてしまって申し訳ない」と感じる人が多く、時間をかけてカスタマイズするより、すでに完成した物を注文したがる傾向にあるかららしい。
それを彼に話したら「マジかよ!」とすごい勢いで笑い出して、すかさず彼女にも「ちょ、聞いてよ」とその話をし始めた。
彼曰く、彼も結構周りの目を気にするタイプらしい。でも種類が違った。笑
例えば、SUBWAYで後ろに並ぶ人が綺麗な女性ならオシャレなサンドイッチを頼み、男ならミートボールサンドイッチにするんだと。そしてたまに「俺自身の意思はどこにあるんだ!」と自分のことが嫌いになるらしい。
そんな彼は日本人は異次元だと言っていた。後ろの人を待たせて申し訳ないと思うのも理解できないし、それでSUBWAYにいかなくなるのも考えられない、極限に達してると驚いていた。
でも東京に行くと、みんなとにかくストレスフルで急いでいて、我先にと人を押し除けて歩く。SUBWAYとか小さいことは気にするのにね、と笑っていた。とにかく日本人のストレス度合いが凄すぎると驚いていた。
ちょっと話が戻るけど、SUBWAYの記事を見た時、私は「うわ〜めっちゃ分かるぅぅ〜」と声が出てしまった。自分が本当にそれで、周りがいくら「ゆっくりで大丈夫だよ」と言ってくれても焦ってしまう。誰かを待たせているという事実が私を焦らせる。
アメリカに引っ越してきて気付いたのが、どこでも"カスタマイズ" が多い。レストランやカフェに行けば肉の焼き加減はまだしも、サイドに何つけるか、卵の調理法(目玉焼き、スクランブル、ポーチドエッグetc…)、その卵の焼き加減、付いてくるパンの種類、なんのソースが良いか、チーズの種類は何が良いか、もう色々聞いてくる。
美味しけりゃ何でもいいからって毎回思う。
もう私は何でも食べるんで…とにかく…早く食べさせてくれ!!!!
でもこれってアメリカ人の好き嫌いの多さにも関係してる気がする。いい年してあれが嫌い・これ食べれないが本当に多い。だからこそこのカスタマイズが売れるんだと思う。そしてこのカスタマイズできちゃうせいで、いつになっても好き嫌いが多いままっていう悪循環なんじゃないかとも思う。
確かに日本人は他人の目や意見を気にし過ぎる傾向にあるかもしれない。でも私は悪いことだとは思わないんだよな〜。昔はそれを「生きづらい」って思っていたけど、こっちに引っ越してからそれが日本の犯罪率の低さや、なるべく荒波立てずに人間関係を築くことに繋がると気付いた。
私達が気にもせずやっている気遣いって、意外と特殊なものでみんな出来るものじゃないようだ。
やっぱり私は日本人らしさって素敵だな〜って改めて思った。